食事療法・ハーブ療法 各論
概要
本ページでは、「食事療法(概論)」で示した基本原則を踏まえ、症状・目的別に具体的な食事の考え方とハーブの選び方を整理します。
一般的な目安を示すものであり、個々の体質・病態・生活背景に応じて調整が必要です。重篤な疾患や投薬中の場合は、医師・薬剤師・管理栄養士と相談しながら進めることが前提となります。
1)消化器トラブル(胃もたれ・腹部膨満・便秘など)
食事の方針
• 少量頻回:一度に大量に食べない
• 温かい食事を中心に:冷たい飲食を減らす
• よく噛む:消化負担を軽減
• 発酵食品の活用:味噌、納豆、ヨーグルト、ぬか漬けなど
• 食物繊維の段階的増量:野菜、海藻、全粒穀物、豆類
役立つハーブ(例)
• カモミール:胃腸の緊張緩和
• ペパーミント:ガス・膨満感の軽減
• フェンネル:消化促進
• ジンジャー(生姜):胃の温め、消化サポート
2)冷え・循環の問題
食事の方針
• 温性・熱性の食材を意識:生姜、にんにく、ねぎ、シナモン
• 良質な脂質を適量:魚油、オリーブオイル、ごま油
• タンパク質を不足させない:魚、卵、大豆製品
• 過度な生野菜・冷たい飲み物を避ける
役立つハーブ(例)
• ジンジャー:末梢循環のサポート
• シナモン:体を温める作用
• ホーソン(サンザシ):循環ケア
• ローズマリー:血行促進の補助
3)ストレス・不安・睡眠の問題
食事の方針
• 血糖の安定を最優先:精製糖を減らし、タンパク質+食物繊維を意識
• マグネシウム豊富な食品:海藻、ナッツ、豆類、全粒穀物
• カフェインの過剰を避ける:就寝6時間前以降は控える
• 規則的な食事時間
役立つハーブ(例)
• ラベンダー:緊張緩和、睡眠サポート
• パッションフラワー:不安軽減
• レモンバーム:神経の落ち着き
• ヴァレリアン:睡眠の質のサポート(専門家の助言が望ましい)
4)慢性疲労・倦怠感
食事の方針
• タンパク質を十分に:体重1kgあたり0.8–1.2g目安
• 鉄・ビタミンB群を意識:赤身魚、レバー(適量)、豆類、緑葉野菜
• 腸内環境の改善:発酵食品+食物繊維
• 超加工食品の削減
役立つハーブ(例)
• アシュワガンダ:ストレス耐性のサポート
• エレウテロ(シベリア人参):持久力の補助
• ローズマリー:集中力・活力サポート
※ 刺激性の高いハーブは体質によって合わない場合があります。
5)皮膚トラブル(ニキビ・乾燥・かゆみなど)
食事の方針
• 炎症を抑える脂質:オメガ3(青魚、亜麻仁油)
• 血糖コントロール:精製糖を減らす
• 腸内環境ケア:発酵食品、食物繊維
• 水分摂取の適正化
役立つハーブ(例)
• カレンデュラ(外用):皮膚の保護・修復
• ネトル(イラクサ):アレルギー傾向の補助
• ターメリック(クルクミン):抗炎症サポート
6)ホルモンバランス(PMS・更年期など)
食事の方針
• 良質な脂質を確保:魚油、ナッツ、種子
• 食物繊維でエストロゲン代謝を整える
• アルコールの過剰を避ける
• 規則的な睡眠
役立つハーブ(例)
• チェストツリー:月経周期の調整
• レッドクローバー:更年期サポート
• セージ:発汗過多の軽減(体質により慎重)
7)免疫力の低下・風邪をひきやすい場合
食事の方針
• タンパク質の確保
• ビタミンC・A・亜鉛を意識:柑橘、緑黄色野菜、貝類、豆類
• 発酵食品で腸内環境を整える
役立つハーブ(例)
• エキナセア:免疫サポート
• エルダーフラワー:発汗・体調管理
• タイム:呼吸器サポート
安全に実践するための原則
1. 自己判断で高用量を避ける
2. 薬との相互作用を確認(例:抗凝固薬とギンコ、鎮静薬とヴァレリアンなど)
3. 妊娠・授乳中は慎重に
4. アレルギー歴がある場合は少量から
5. 症状が改善しない場合は医療機関を受診
標準医療との関係
食事療法・ハーブ療法は補完的アプローチであり、診断・薬物療法・手術の代替ではありません。
特に糖尿病、腎疾患、がん治療中、妊娠・授乳期、精神疾患などでは専門家の管理が必要です。
関連分野
• 食事療法 概論
• オーソモレキュラー医学
• メディカルハーブ
• アーユルヴェーダ
• 中医学(薬膳)
• マクロビオティック
• 統合医療モデル



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