なぜ発熱時に腰が痛くなる? 腰痛の対処法は?
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四日前から発熱、今日の明け方まで38〜39度。
昨日の午後からお腹の洗浄も始まりまして、今まで洗浄中。
喉が痛いけど大したことないんです。
一番きついのが、左の腰がめちゃめちゃ痛いんですよね。
腹巻?してるんだけど、どうにもならないですよね。
ずっと寝てたからか、何しても痛くて💦
対処法あれば聞きたいです。

おお、なるほど。
たぶん高熱のせいですね
背骨の上の方と、仙骨をカイロなどであたためると、少し違うかもしれません!
痛いところも温めて楽になるなら
やってください!
「高熱・発熱で体力が低下した子供に対するおすすめのレメディは?」はこちらの記事から
腰痛の基礎知識
腰痛は、背中の下の方(あばらの下からお尻の上まで)に1日以上続く痛みのことを指します(※1)。足に痛みが広がることもあります。
痛みの続く期間によって、以下に分類されます(※1)。
- 4週間未満:急性腰痛
- 4週間〜3か月未満:亜急性腰痛
- 3か月以上:慢性腰痛
に分けられます(※3)。
なお、急性腰痛は、多くの場合時間とともに自然に改善し、良好な経過を辿ります。
一方で慢性腰痛は、痛みが長引きやすく、改善も限定的とされています。
腰痛は非常に身近な症状であり、先進国では成人の約7割以上が一生のうちに一度は経験するといわれています(※2)。
腰痛が起こる原因
腰痛が起こる原因は、背骨や神経の問題、お腹の中の臓器の病気、血管の病気、心のストレスなど様々です。
特に注意が必要なのは以下の3つです(※1)。
- がん・感染症・骨折などの重大な病気
- 足にしびれや力が入らないなどの神経の異常を伴うもの
- 加齢による背骨の変化(椎間板や関節のすり減り)
腰痛は身近な症状ですが、原因によっては早めの対応が必要になります。
腰痛の種類
腰痛には以下のような種類が存在します(※1)。
- 原因がはっきりしている腰痛
椎間板ヘルニアや腎臓結石など、検査で腰痛の原因が見つかり、治療法もあるものが該当します。
- 原因がはっきりしない腰痛(非特異的腰痛)
筋肉やストレスなどが関係していると考えられますが、はっきりと診断できないものが該当します。
以前は「腰痛の85%が非特異的腰痛」と言われていましたが、最近の調査では22%ほどであるという報告もあります。
腰痛を悪化させる要因
腰痛を悪化させる要因・原因は主に以下が挙げられます(※1)。
- 腰痛の既往歴
- 加齢、肥満、喫煙
- うつ、認知機能障害
- 交通事故後の腰痛発症
- 高身長女性(170cm以上)
- 重量物取り扱い
- 仕事への満足感の低さ(働きがい)
- 身体的愁訴の多さ
腰痛の改善につながる要因
腰痛の改善が期待できる要因としては、主に以下が挙げられます(※1、4)。
- 運動習慣
- 若年齢
- 健康状態が良好かつ併存症が少ない
- 身体機能・精神機能が高い
- (女性において)非喫煙、節度ある飲酒、運動習慣、果物・野菜の多い食生活
発熱時に起こる腰痛の原因
発熱に伴って腰痛が生じる原因としては、主に以下の3つが考えられます。
- 免疫反応による全身症状
感染症に対して体が免疫反応を起こすと、発熱が生じます。この過程でサイトカインなどの炎症性物質が全身に影響を及ぼし、筋肉痛や関節痛のような症状を引き起こすことがあります。腰痛もその一環として現れることがあります。
- 感染症そのものによる腰痛
特定の感染症では、腰部の組織が直接的に炎症を起こすことで腰痛が生じます。代表的なものには、腸腰筋膿瘍、化膿性脊椎炎(椎間板炎を含む)、腎盂腎炎や尿路感染症などがあります。
- その他の病態に伴うもの
発熱と腰痛が同時に現れる背景には、感染症以外の疾患が潜んでいることもあります。例としては、リウマチなどの自己免疫疾患、悪性腫瘍(骨転移や血液腫瘍など)などが挙げられます。
まとめ
発熱時の腰痛は、多くの場合、体の免疫反応による一過性の症状として現れます。
しかし、まれに重大な感染症や他の病気が背景にあることもあります。異常がある場合は、早めの医療機関受診が大切です。自身の体のサインを見逃さず、無理をせず、必要に応じて適切な対処を行いましょう。
参考文献
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