【M1グランプリ 2021】決勝戦の振り返り&順位予想&感想&点数審査【好き?嫌い?】錦鯉、オズワルド、インディアンス、モグライダー、ランジャタイ、ハライチ… #M1グランプリ

お笑い

M-1グランプリ2021

みなさんこんにちはこんばんは。
今回はM-1グランプリ2021に関する振り返りの記事となります!

視聴者からは「例年のごとく各コンビのネタの好き嫌いが分かれる」との声が上がっております。

お笑いの好みは多種多様、

ちなみにリアルタイムでの審査&感想記事も上げていますのでそちらも参照のこと。
では大会全体の内容から。

大会の雰囲気

今年もかなりお客さんが暖かく、かつ的確に笑ってくれたのではないでしょうか。
「フリの部分でのボケでは笑わず、オチで笑う」、理想的な状態だったと思います。
フリの部分で悲鳴や歓声があがるようなポップ過ぎる状態でもなければ、
逆に緊張が強過ぎて笑いが持続しないというような状態でもなく、
芸人さんにとってはやりやすい環境だったのではないでしょうか。視聴者としても非常に見やすかったです。

敗退コメントでも面白い内容のものには的確に反応して笑いが起こっていたのが印象的でした。
お客さん全体に好みの偏りがなく、基本的には「ジャンル問わず、面白かった分だけ笑いが起こる」という状態であったことは間違いないと思います。

審査員

さてM-1グランプリの大きな見所の一つでもある審査員の皆さん。個人的にはずっとこの7人でいて欲しいところですが、
巨人師匠と上沼さんは“来年は出ない”と仰っているみたいですね。寂しくなります。

まず上沼さんですが、2019年まで見られた“厳しい愛の鞭”は今年も見られませんでした。
ただ去年と比べると色々言いたいことを言えているのかな、と思いました。
まさか“えみちゃん怒られ枠”が審査員になるとは思いませんでした。
ハライチ審査時の「他の審査員おかしいわ」は記憶に残り続けています。

さて、ハライチへの採点で極端に点数が高かった上沼さん。
客ウケがそれほどでもなかったハライチにあれだけの点数を足したということは、おそらく上沼さんの好みのネタだったということなのでしょう。
これに対する批判の声もあると思います。
ただ、個人的には“好みで審査”は大歓迎です。

あの場に座る審査員の方々が残してきた芸の功績が現在の日本に存在する“面白さの基準”に結びついているわけで。そんな人たち以上に笑いに敏感なセンサーはそうそう存在しませんし、審査をするに余りある実績と権威もあります。

もちろん好みによる審査となると時には一般視聴者と認識の乖離が生じます。
「お客さんはウケてるのになぜ低得点?一番お客さんを笑わせた回数が多いコンビが優勝でいいじゃん」という意見も時々見られますが、
客ウケに評価を依存しすぎると、「小ボケをハイスピードで詰め込むタイプの漫才」が極端に有利になるという弊害もあります。
実際数年前までは、そうした“競技化漫才”がとても大きく評価されていた傾向がありました。
そんな高速漫才が圧倒的主流の中、2010年にスリムクラブが登場した時の衝撃は今も忘れません。

話を戻します。
視聴者の中には“採点の根拠が知りたい”という声があがることもあります。その主張は真っ当だと思います。私も各コンビへの採点の根拠は詳細に知りたい。
ただそもそもお笑いは感性による所が大きく、
「根拠はないけど、自分が面白いと思ったから加点した」というのは決しておかしなことではないと思います。
むしろそこで「自分は面白いと思ったけど、客ウケがあんまりだったから極端に点を下げた」などと言われる方が、
“じゃあやっぱり審査員いらなくね”と感じてしまうので。
そして個人的に嬉しかったのが、2018年以降は審査員コメントの尺が圧倒的に増加した点。
これまでは審査員コメントに割かれた尺がかなり短かったために「手数が凄くて良かったです」「後半盛り上がっていったので高得点でした」あたりのコメントがテンプレ化していたのですが、
2018年以降は一変、審査員が厳しく、はっきり、しっかりと自分の中の“根拠”を話してくれていてめちゃくちゃ見応えがあります。
正直この審査コメントの部分の尺が伸びたことで、
審査員の方の権威が増し、ひいてはM-1の権威も増して更に見どころが強化されている感じは間違いなくあります。

さて「芸人審査はアテにならないし、審査方法は視聴者投票にすればいいのでは?」という声もありますが、
第一回M-1グランプリでの国民審査や、昨今の敗者復活戦における知名度の高いコンビの得票数を見ると、その難しさががよくわかると思います。
つまり国民審査は「お笑い審査」ではなく「人気投票」になる傾向が間違いなくある、ということ。
「自分が笑ったコンビ」だけでなく「自分が応援しているコンビ」「好感度の高いコンビ」に加点してしまうことになるわけで。

そういう意味でも、実績と権威を持つ大御所芸人さんが、自分が培った“笑いのセンス”という名の好みに基づいて審査をすることは、
お笑いという正解のない審査において妥当だと思います。

各コンビの振り返りをする前に少し長くなってしまいました。
では各コンビを出番順ごとに見ていきたいと思います。
まずはファーストラウンドから。

ファーストラウンド

モグライダー

個人的な点数:93点

登場時のともしげさんのぎゅっと目をつぶっているシーンが好きでした。

番組的には満点のトップバッター、しかし本人達からすると悔やまれるトップバッター、という感じでしょうか。
トップバッターとしては歴代最高得点を叩き出した、という事実からわかる通り物凄いウケ方です。
まだ客席に緊張が残っている状態でのトップ出番であのウケ方は尋常じゃない。客席が暖まった状態であれば当然もっとウケているため、650点以上は堅かったと思います。それくらいトップバッターとしては爆発的なウケ方。
今年の最終決戦進出組は全員過去に出場経験のあったいわば「客にネタバレしているコンビ」しかいなかったため、
トップバッターさえ引いていなければ最終決戦進出→初見の強みで空気を掴んで優勝というルートがほぼ確定だったんじゃないかな、というコンビでした。
錦鯉に対抗できたコンビがいるならモグライダーかロングコートダディだったかなぁと。

ゆにばーすの川瀬名人が事前のインタビューで「今年はモグライダーvs他の9組になる」と断言するほど圧倒的な仕上がりだったモグライダー、
三連単予報でも最下位人気で知名度も全くなかった分、本当に今年はくじ運にだけ泣かされたなぁと。

トップバッターとして過去最高得点という輝かしい戦績を残しましたが、正直これでも得点が足りないと思ってしまいます。トップバッターは嫌でも後半出番組より客ウケが少なくなるので、その分加点して欲しいなぁ…。
ともあれ、来年に大期待です。

ランジャタイ

個人的な点数:90点

ランジャタイがM-1の舞台に立っているのがまず一番面白かったです。
ネタでも受けて平場でも受けて無敵じゃないですか。
審査員の得点が公開される場面であれだけ観客が沸いたのも史上初レベルだと思います。ある意味ミルクボーイ並。

実は歴代最下位の中では一番得点が高いコンビとなりました。実際ウケてましたしね。
史上最も、ネタでも平場でも笑いをとった最下位コンビだと思います。
なんなら彼らが敗退した後も審査員や今田さんにいじられ続け、
総合的には一番笑いを取ったコンビになったのではないでしょうか。
試合に勝って勝負に負けた、的な。

来年はラストイヤー、決勝に上がってくれると信じています。彼らが優勝したら過去一の論争が起こることは容易に想像できます。
そういう懸念も含めて、頑張れランジャタイ。

ゆにばーす

個人的な点数:89点

中盤あたりまでかなり緊張が見えていましたね。
去年のニューヨーク同様に緊張が喋りに出てしまった結果、見ている側がネタに没入するのに時間がかかってしまった印象はあります。

笑いの取り方は正統、正統なので、「面白いけどずば抜けてはないかな…」と判断された部分もあると思います。
ボケるたびちゃんと突っ込む、ボケるたびちゃんと突っ込む……と流れがきちんと作られているので、安定している反面どこかで突き抜けて欲しかったという想いはあります。
2017で披露したネタのシャワーシーンのくだりのような、ツッコミ不在のクレイジーボケを期待してしまうところ。

個人的には“コロナ賛成派”のくだりは特に好きでした。

あとここはテーマの部分なのですが、人によってはちょっと気まずくなるタイプの“性”の話題だったかなと。ちょっと笑う前に身構えてしまうというか、そこはもったいない感じがしました。

次回に大期待したいと思います!頑張れゆにばーす!

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