【お笑い考察】M-1グランプリ2019のお客さんの空気は賞レース・ネタ番組における理想

お笑い

皆さんこんにちは雨崎です。
今回は「賞レースにおける理想のお客さん」をテーマに綴りたいと思います。

賞レースにおける理想のお客さんの空気

はい、賞レースでは特に重要な要素となるのがお客さんの笑い声です。
目の前のお客さんをどれだけ笑わせることが出来るか、というのは審査に関わりますし、また番組全体の盛り上がりにも影響します。
当然芸人サイドとしても制作サイドとしてもお客さんに笑ってもらうに越したことはありませんし、
お客さん側としても面白いものを見てたくさん笑うことを目的に来ている部分が大きいかと思います。

客席が重い

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ただし、賞レースで毎回毎回お客さんが盛り上がっている状態なのかというとそうではなく…
中には番組が進み何組もネタを披露した状態なのに、まだまだ盛り上がりに欠けている回も見られます。
M-1グランプリで言えば2006年のチュートリアルまで、2007年のトータルテンボスまで、2018年の霜降り明星までが、
比較的客席が重い回として挙げられるのではないでしょうか。

ただこれは当然のことながらお客さんに非があるわけではありません。
前説や本番の盛り上がり不足や緊張感などがお客さんに伝わり、
それが場の空気を停滞させてしまうこともあります。
これは芸人サイドだけでなく、制作サイド・お客さんサイドとしてもなかなか困った事態ではないでしょうか。

ライト層向けの「笑い」に比重が大きいケースも

さて一方でお客さんが非常に暖かい、暖か過ぎる場合もあります。
登場した芸人たちが何をしても爆笑の嵐、比較的爆発力の小さいボケや、前振りの段階で大きな笑いが発生する回は、かなりお客さんが暖かい回と言えるのではないでしょうか。
最近では2017年のM-1が該当します。

このようなケースではライト層向けのポップな小ボケや精度の低いボケがそのまま爆笑に繋がっていくため、
客受けに比重を置いて審査するのが危険な回でもあります。

2019年の観客が理想

さて上記の要因を踏まえて、個人的に理想とする観客席の空気は2019年です。
M-1グランプリ2019は出場者のレベルはさることながら、ネタの順番や司会・審査員・ゲストのコメントなども非常に見応えのある面白い回となっています。
歴代最高レベルの盛り上がりという呼び声も上がる2019年ですが、
その盛り上がりを作ったのは出場コンビとお客さんの空気感でしょう。

テンション上がりすぎな2017年や、沈みすぎな2018年を経て、
2019年は本当に芸人にとっても番組にとっても、お客さんにとっても非常にやりやすい回だったと思います。
では2019年の観客を例に、どのようなポイントが素晴らしかったのか?
見ていきましょう。




挨拶時の拍手

はい、M-1グランプリ2019で特に印象に残ったのは各コンビの挨拶時にお客さんから拍手が起こること。
これは非常に大きいですね。
登場時と挨拶時の最低2回は拍手が発生するわけですから、
会場が静まり返る時間が短く、かつ芸人さんへの歓迎の空気も出来上がります。
審査員の辛口コメントも比較的少なく、お客さんの緊張感もかなり緩和されたのは大きなポイントでしょう。
トップバッターのニューヨークをはじめ、各コンビの平場や敗退時コメントも跳ねており、笑いの間を空けさせることなく会場が常に暖まっていたのも大きいと思います。

フリや精度の低いボケで笑わない

ここも非常に重要。笑いの基本はフリオチなのですが、観客が暖か過ぎたり人気芸人のネタになると、フリの段階で笑いが発生しているんですよね。
それはそれで番組が盛り上がって見えるため良いことではあるのですが、
日本一面白い漫才師を決める大会の観客としてはやや勿体無い点があるのも事実。

そういう意味では2019年の観客はフリや精度の低いボケで大きな笑いが起きることがありませんでした。
優勝コンビのミルクボーイのネタですら、一本目の最初の「コーンフレークやないか」(※フリの部分)では笑い一つ起きていませんでした。
芸人さんが狙って笑わせたい箇所でしっかり笑って、しっかり聴いて欲しいところはしっかり聴く、
素晴らしい笑いの選球眼だったと思います。

悲鳴や驚きの声を上げない

そしてここも重要なポイント、2019年はネタ中にお客さんの悲鳴や驚きの声がありませんでした。
バラエティ番組やネタ番組でよく見られる光景なのですが、
人気芸人が登場した時の過剰に大きな歓声(※ヒューヒューなど)や、少々ダークなボケや身体を張ったボケを披露した際には悲鳴が上がるなど、
大したことが起こっていないにも関わらず「笑い」以外のリアクションが発生することが少なからずあります。

「大して面白くなくても盛り上がれればそれで良い」というような趣旨の番組であれば上記のリアクションもアリなのでしょうが、
芸人も審査員も、応援している視聴者も真剣勝負の大会では上記のようなリアクションはノイズでしかありません。

そういう意味では過剰なリアクションなくひたすら笑いに徹したお客さん側の空気は非常にありがたいものでした。
また番組にとって劇的な展開(かまいたちやミルクボーイ、ぺこぱが上位に入るタイミング)では大いに盛り上がるなど、
本当にリアクションが良いお客さんだったと思います。

まとめ

さて、どのようなお客さんが理想的であるか、というのを個人的な観点からですが見ていきました。
M-1グランプリ2019のような観客の空気が大舞台で完成するは中々無いことかもしれませんが、
今後は客席の空気にも注目して賞レースを見てみるのも良いかもしれません。
それではまた次回。

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