偽痛風(CPPD)

最終更新:2026年8月20日

偽痛風を含むカルシウムピロリン酸沈着症(CPPD)は、ピロリン酸カルシウム結晶が関節軟骨、滑膜、関節周囲組織などに沈着する結晶誘発性関節疾患である。[1]

概要

CPPDはピロリン酸カルシウム二水和物の結晶が関節やその周囲に沈着する病態である。無症候性の沈着から、変形性関節症に伴うもの、急性CPP結晶性関節炎、慢性炎症性関節炎まで多様な形をとる。[1]

症状と特徴

急性CPP結晶性関節炎は痛風に似た急な関節炎を起こし、膝や手関節に多い。慢性型では手関節や中手指節関節などに炎症が続き、関節リウマチに似る場合がある。[1]

診断

関節液を採取し、偏光顕微鏡で結晶を同定することがCPP関節炎診断の標準とされる。X線超音波、CTなどの画像検査も結晶沈着の確認に用いられる。カルシウム、マグネシウム、リン、副甲状腺ホルモン、鉄代謝、甲状腺刺激ホルモンなどを調べ、関連する代謝異常を評価することもある。[1]

治療

結晶沈着そのものを減らす承認済みの疾患修飾治療はなく、治療は炎症と症状の軽減、再発抑制、背景となる代謝疾患への対応が中心となる。急性発作ではNSAIDs、コルヒチン、全身または関節内コルチコステロイドなどが用いられる。[1]

関連する背景因子

CPPDは加齢や変形性関節症との関連が強く、ヘモクロマトーシス、副甲状腺機能亢進症、低ホスファターゼ症、低マグネシウム血症などの代謝異常でも起こりやすい。若年でCPPDを発症した場合は、こうした背景疾患の評価が重要となる。[1]

エビデンス・科学的評価

CPPDでは関節液中の結晶同定が診断の標準であり、治療は結晶除去ではなく炎症の抑制と症状管理を中心に行う。[1]

安全性・注意点

急性関節炎は感染性関節炎や痛風などと症状が重なるため、急な関節腫脹や強い痛みでは鑑別が重要となる。[1]

参考文献・参考情報

  1. NCBI Bookshelf: Calcium Pyrophosphate Deposition Disease ↩本文

カテゴリ:症状・疾患 /

タグ:CPPD / 偽痛風 / 関節炎

知識マップ

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