【M-1グランプリ】ウケているのに点数が伸びないケースについて【賞レース】

お笑い

皆さんこんにちは雨崎です。
今回は「ウケているのに点数が伸びない」場合について。

ウケているのに…

はい、皆さんも賞レースでの漫才などを見ていて
「このコンビ、凄いウケていたのに審査員の点数が伸びないな…」
「確かに笑ったけど、言うほど面白いか?これ…」
と感じた経験はありませんか?

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審査員の審査基準にもよりますが、個人的にそういった漫才の多くは「ウケ量に面白さの質が比例していない」ものかな、と思っております。
端的に言えば「ネタの質より笑いの量」なネタ、ということになります。

例えばホラー映画には、大きな音を鳴らしてこちらを驚かせる表現が使われる場合があります。
さっきまで静かだったのに急に爆音を鳴らされる、確かにびっくりしますよね。
ただこういう表現の場合、「大きな音がするから確かに驚きはしたけど、それが怖さかと言うと…」と思ったりするケースもありませんか?

この手の緩急はその落差で恐怖を増幅させることを狙って行われますが、
中には上記のように「ただ大きな音でびっくりしただけで、別にめちゃくちゃ怖さを感じたわけでは…」という場合が少なからずあるのも確かです。

漫才に関しても同様で、突飛や動きや表情をハイテンポで見せてくるために、
大して面白いことを言っていなくても、面白い流れじゃなくても勢いで笑わされてしまう、というケースが見られます。
こういったネタの場合、同じウケ量をとった他のコンビと比べるとどうしても「面白さ」が希薄に感じてしまうというのは、点数が伸び悩む要因として大いにあると思います。

「ウケてるんだから点数を上げてもよいのでは?」

さて、ここで疑問に思われる方もおられるでしょう。
「実際に誰よりもお客さんを笑わせてるんだから、点数を高くしても良いのでは?」
はい、確かに。
多くのお客さんを笑わせることができる、それも大きな能力です。
ただ、賞レースの場合はその多くが「一番ウケたコンビを決める」わけではなく、
「一番面白いコンビを決める」という点に比重が置かれています(実際に大会のキャッチコピーにもなっていたりしますね)。

そもそもウケの量で優勝者を決定するのであれば、機械を使って笑いの量を測定すればいいわけで、審査員はもはや必要ありません。

そして、仮に客ウケだけで審査をしてしまうと様々な弊害が発生します。

例えば私の母校の生徒の前で、
プロの漫才師が「普段からやっているネタ」を、
私が「母校の生徒にとってお馴染みの先生の物真似の羅列」をそれぞれ披露し、
ほぼ同程度のウケを取ったとします(私は実際にそんなことをしたことは一切ありませんが)。

これでどちらが「いま日本で一番面白い芸人」にふさわしいかと聞かれたら…
まあ「客に寄せたネタ」を披露したわけでもないのにきっちりウケを取ったプロの漫才師ですよね。
同じくらいウケてるからと言って、私のネタを「日本で一番面白い」と判断する人はいないと思います。

はい、極端な例を出しましたが私が伝えたいのは、
「ウケ量というのは、その日の客層によって大いに左右される」ということ。
そして「その場のウケだけで審査をしてしまうことの危険性」ですね。

賞レースでも、例えば観覧に来ているメイン客層の20代女性を相手に大ウケを取ったからと言って、
それだけで「はい最高点数」としてしまうのは極めて危険。

「このネタは20代女性に特に受けやすいネタではなかったかどうか」
「他の年代の女性や、男性を相手に披露していたらどうなっていたか」などをきっちり吟味する必要があります。

審査員の方はこの辺りを検討しながら、そして
「ウケているけど、これは本当に面白いのか?」「ウケてないけど、面白いと思うんだけどなぁ」
という想いと葛藤しながら、
リアルタイムで審査をするわけですから、本当に頭が下がります。
めちゃくちゃ難しい作業ですよね。

最後に

はい、長々と語ってきましたが、
「なぜウケが点数に比例しないのか」という点に関してはあらかた語ったと思います。
審査員の方は私よりもさらに深い視点でお笑いを分析されていると思いますので、
今後は賞レースでの審査員コメントにも注目していただければ、より楽しめるんじゃないかなぁと思います。
ではまた。

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