【ゆりやん/山本/くっきー】「ドキュメンタル シーズン10」を視聴しての感想【ザコシショウ/久保田/小峠/つまらない?/なんj】#ドキュメンタル10

お笑い

みなさんこんにちはこんばんは。
今回はドキュメンタルを視聴した感想をば。
ついにチャンピオン大会ですよチャンピオン大会。

【注意!】

この記事では一部ネタバレを含みます。

本編を視聴された方のみ、閲覧することを強くおすすめします。

また、特定の芸人さんに対する誹謗中傷などのコメントはおやめください。

芸人さんに対するリスペクトをもって、我々もお笑いと向き合いましょう。

それでは、よろしいですか?
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ではどうぞ。

ドキュメンタル10

ゲラ・回し役の必要性

まず感じたこととして、後藤さんや千鳥ノブさん等のゲラ役、回し役は要るなぁと。
チャンピオンになる人は「最後まで生き残っている=他の人より笑いにくい」、という傾向はあるのでやむを得ないのですが、
笑いを堪える場面や脱落する場面はいっぱい見たかったなぁと。

必死に笑いを堪える表情や仕草、目線の面白さも含めてドキュメンタルの醍醐味な気はしたので、そこはもっとあっても良かったと思いました。

あと単純に、これは人間の脳の感じ方のバグかもしれませんが、やっぱり“笑ってる芸人さんがいる=ここは面白い場面なんだ”という無意識もあると思います。
そういう意味でも、ゲラの人を置くのは大きな意味があるのかなと。

回し役に関しては、その必要性を番組制作サイドも十分理解しているからこそのオブザーバー制度だとは思います。
ドキュメンタルにおける回し役の仕事は、単にバラエティとして成立させるだけでなく、
単発のボケや絡みを一つの流れにして笑いを増幅させることや、
テーブルトークへの誘い込みでもあると思うので。
この2点は特に、今回のドキュメンタルで少なかった部分だと思います。
回し役を欠いた故に今回は、動き中心&単発のボケの撃ち合いに終始することになったのかなと。
後述する山本さんいじりや、ゆりやんさんのザコシさん乗っかりの2点以外は、言わば単発のギャグショーになっていった要因と言えるかもしれません。

それゆえに、ジュニアさんが来てからのトーク方向への転換は良かったと思います。

ジュニアさんの回し方も的確だった。

あと王者によるゾンビタイムはあっても良かったかもしれません。
上述した理由から、テーブルトークがほとんどなかった今回、どうしてもギャグ偏重になり終盤停滞。

ゾンビタイムは、そんな終盤の風向きが変わった可能性がありました。

「もうやることがない」「もうネタがない」という言葉がたびたび飛び出ていたのも、今回人数が少ない&回し役がいないことの弊害が出た結果なのかなと。

ちなみに今回のメンバーで、個人的に面白かった順番は以下の通り。

1:小峠さん

2:ザコシさん

3:くっきーさん

4:ゆりやんさん

5:久保田さん

6:山本さん

個人的には小峠さんが良かった

はい、すごく良かったです!
小峠さんが脱落してからはザコシショウさんを応援していましたが、
一番好きだったのは個人的には小峠さんでした。優勝して欲しかったです。

魚のアラのエグい感じとか、自分の頭にマジックペンで線を引く瞬発力、キレのあるツッコミ、
そしてその場の空気を尊重した乗っかり方など、全体的にかなり好きでした。
ボケのセンスがかなり私好みなのかもしれません。
6人の中で、さすが本職だけありキレキレのツッコミも見せて、

かつ適度にゲラ気味なので、笑い堪え顔も良かったです。
一番バランスよく面白かったので、個人的には優勝争いして欲しかったなぁ…。

おそらく2枚目のカードを出される際、その後のやりとりからして、松本さんは1枚目を小峠さんに出していたことを忘れて、かなり厳しくチェックしたんだと思うんですよね。
もちろん忘れていたことは仕方ありませんし、場の停滞を懸念して「厳しくチェックしよう」という松本さんの判断は間違っていないとは思います。
ただ、やはりあそこが一つ勝負の分かれ目だったかなぁと。

ザコシショウさんのポイントは3点、小峠さんは2点だったので、“初代王者vs優勝候補”の最終決戦は見てみたかったところ。
…まあ、小峠さんは他の人よりもゲラ気味なので、仮にあそこでカードを出されていなかったとしても最後まで残れていたかはわかりませんが。

とまあこんな感じ。

私的にはシーズン10が始まってから小峠さんが脱落するまで、特に面白く視聴することができました。

この人1人でボケ、ツッコミ、受け役、そしてフリまでこなせるのはちょっと凄いなと。

前回小峠さんが参加していたシーズンでは、全然力を出し切ってはいなかったのだな、と嬉しい誤算。

他の人ほどアクが強くない上に、押したり引いたり色んなパターンの仕掛けが出来るので、

“色んな笑いのツボの人を幅広く射程圏に収めることが出来る”うえ、

“中々飽きられない”という二つの強みを持っているのも脅威的。

改めて、今回個人的に一番面白かったですし、またドキュメンタルの舞台で見てみたいと思いました。




ゆりやんさん

ゆりやんさんに関しては、個人的にはこれまでのドキュメンタル(シーズン6と9)ではそこまでハマってはいませんでした。

おそらくシーズン6の「チェックメイト!!」のくだりで1回笑ったくらい。

しかし今回は、面白く感じる場面がかなり多かったです。
特にザコシショウさんから出ているアレの通訳をしているところはめちゃくちゃ笑いました。
「アフリカを見守っています」はずるい。

頭の回転が早く、思いついたことをきっちり言語化する能力に秀でているんだなぁと。どんな絡みに対してもお笑いのテイストで即レスポンスを返せるのは、
感心しながら見ていたところでした。

この瞬発力は大きな武器だと思います。

ただ、瞬発力勝負ゆえにやはり当たり外れは大きい印象。
あと、ザコシさんがボケるたびに即絡みにいくのは、ボケを潰してるようにも見えてしまうので、もうちょっと回数を削って欲しいかなと思いましたが…

とはいえ、優勝候補ザコシショウということで、執拗に食らいつこうという作戦なのもわかります。

掴みどころがないように見えて、ちゃんと標的を決めて準備をしつつ、本番できっちり作戦を遂行し続けたのは流石でした。

ゆりやんさん好きにとっては、かなり充実したシーズンになったのではないでしょうか。

くっきーさん

くっきーさんは退場かなり早かったですね…他が鉄壁の布陣である中、やはりゲラは厳しかったか。
良かったとは思いますが、ちょっと本領を発揮する前に脱落してしまった、という感じですね。

宮川大助・花子さんの耳を異様に小さくさせたり、顔や身体をぐにゃぐにゃにするなどの、“怖さと面白さは表裏一体”芸はもっと見たかったところ。

いつものドキュメンタルならあのくだりで1〜2枚カードが出ていてもおかしくなかったのですが、
今回はチャンピオン達が揃っていたこともあり、さすがのガードの固さ。

ただ、個人的には新しい画像ネタや動画ネタをもっと見たかったなぁ。

これは後述するザコシさんにも感じたところ。

これまでの大会で見せてきた手札以外の、新しい何かがもっと見たかったです。

まあそもそも、「これまでの大会で既に十分過ぎるほど色々なものを見せてもらっているだろ」、というのはありますが。

久保田さん

やはりくっきーさんキラーですねこの人は…!
そして小峠さん退場後、場回しをどうにかこなそうとする形跡は見えた気がします。
自慢のディフェンス力で最後まで生き残りはしましたが、ポイントで及びませんでした。

個人的にはもっとめちゃくちゃやって欲しかった存在でしたし、

一つ欲を言えば、もしエピソードトーク中心の流れになっていたら、このメンバーの中だと一つ抜けることが出来たのかなぁと。

天竺鼠瀬下さんとのエピソード良かったです。やっぱり上手いなぁ。




山本さん

さあそして、色々な意味で大注目な山本さん。

今回のドキュメンタルで最も注目を浴びた存在ではないでしょうか。
ある意味今シーズンの主役は山本さんです。

まず触れなければならないのが山本さんを中心とした展開の多さ。

特に周りの芸人からの集中放火、これ自体にまず大きな賛否があると思います。

最初の方は「山本さん何も出来てない」いじりに共感こそしていた一部視聴者が、
次第に「山本さんが面白いかはともかく、山本さんいじりの時間が多すぎる」と山本さんいじりの回数が多さに難色を示すのもわからなくはないところ。

ただそうはいっても、山本さん自身が特殊な挙動をすることが多いので、周りがいじるのも仕方ないところなのかなと。

これが普通のテレビだと編集などで色々やるのかもしれませんが、
ドキュメンタルという場において、
この違和感の塊が残り続けようとする、というのは視聴者、そして芸人からするととにかく存在感として大きい。

……

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シーズン3のドキュメンタル以後、視聴者から山本さんに対する多くの意見が上がりました。本当に多くの声です。

しかし今回も山本さんの違和感とも呼ぶべき存在感は大きく、
そしてあの場にいる芸人やオブザーバーの面々すらもそれを感じて、山本さんをいじり突っ込み倒しました。

本来他の人への干渉が少なく、自分のやりたいことをひたすらやるタイプのザコシショウさんでさえも、先陣を切って山本さんをいじる場面がありました。
特に終盤になるほどその傾向は顕著で、色んなボケの合間合間に、定期的に山本さんいじりが挟まれる。
山本さんの立ち振る舞いの違和感が話題の中心となる絡みも増えていく。

視聴者も芸人達も、他のチャンピオン5人を見る時と、山本さんを見る時とではスタンスがガラリと変わる。

そう、実はあの場において最も影響力を発揮していたのは、山本さんだったのです。
これはもう間違いありません。
見た人の全てが、芸人の全てが、色々な意味で山本さんの動向が気になったはず。

私もそのうちの1人で、

山本さんいじりが徹底的に行われ続け、ついに終盤。

訪れた“しりとり”のくだりでは、何よりも山本さんの回答を気にしている自分がいました。なんなら少し応援していました。
山本さんの“グダグダ”具合が、終盤ではちょっと面白く見えてきたことも確かです。
……一体なぜ?

それは、何をやっても周りの思い通りにいかない、そしてそれに極めて無自覚な、山本さんという存在の愛らしさとして感じ始めていたから、なのかもしれません。

いわばドキュメンタル史上最強クラスの“ポンコツキャラ”。

甲子園で負けてる方を応援したくなる心理が、

今回ドキュメンタルで働き始めた瞬間でした。

……

他の人が芸人として動く中、山本さんに関しては一つのヒューマンドラマを見せられた気がします。

山本さんという人間が、芸人としてどう生きるかを必死に足掻きながら見出そうとする。
つまり今回のドキュメンタルは5人の芸人と、1人の人間という異色な内容だったわけです。

さまざまな感情の変化を経て、

終盤には「諦めて自ら退場しようとしているのかな?」と思うほど、笑いを堪えている感じの表情を浮かべる展開も増えていました。

あるいは山本さん自身の心情をありのままに吐露する、そういうやり方で笑いを取ろうとするなりふり構わない一面もありました。
山本さんに関しては人間の感情の機微というか、お笑いとは異なる面白みがあったと思います。

笑いを生まないしグダグダなのにその空間を支配する、というあまりにも前衛的で特殊なキャラクター性は、
彼が今回見せつけた、極めて人を選ぶ魅力だと思います。

まとめると、「この番組をドキュメンタルとして見るのではなく、山本メンタルとして見るのであれば、見方が変わるのかな」という感想です。

ドキュメンタルとして見ていた頃の私は、
中盤まで「…山本さん…」という感じだったのですが、
シーズン10の終盤に入り、山本さんの存在感がクローズアップされ続け、彼の情動が激しく変化する中で、

ついに私はこのシーズン10を“山本メンタル”として見るようになり、その見方が変わり始めました。

……

長時間このドキュメンタルを見続けた結果、最後に松本さんと会話を交わした際のあの山本さんの長い&グダグダな返しを見た時には、

もはやそのグダグダ具合こそが面白く感じられてしまいました。

これは山本さんが、「数時間をかけることではじめてその魅力を理解できるようになる、一見さんお断りにも程があるポンコツキャラ」として成立した瞬間です。

例えば、“周囲からの浮き具合”や“何も出来てなさ”が半端な芸人さんだと、あそこまでいじられることはないと思うんですよね。

ドキュメンタル史上でも、異色さでは類を見ない山本さんという存在だからこそ周りが放っておけずに注目してしまう、

唯一の存在になったのだと思います。

ある意味優勝した芸人よりも、誰よりもその存在感を発揮した山本さん。
空気になる時間帯が極めて多かったシーズン3と比べて、全編を通じてその存在感を放ち続けていました。
これはこれで爪痕を残したんじゃ無いかなと思います。

……




そして更に突っ込んだメタ的なことを言うと、

他のメンバーは山本さんがいたことで、というか“ポンコツキャラ”枠がいたことで助かった部分もあるのではないかな、と思います。

というのも、回し役がいない上に“ポンコツキャラ”枠までいないとなると、

恐らくもっと早い段階でボケを消費してしまい、

トークの流れにも行くことなく時間をたっぷり残してネタ切れ、またはマンネリを起こしていたと思うんですよね。

“ポンコツキャラ”枠がいたことで、間が空きそうになったときに、

とりあえず山本さんに振ったり、山本さんをいじったりするなどして、

回し役がいなくても絡みを作ることができた、というのはあると思います。

“山本さんいじり”が執拗に行われた背景には、

①山本さんというあまりにも巨大な違和感

②“ポンコツ”というキャラ自体の便利さ

この2点の影響があったと言えます。

コメント

  1. こきまろ より:

    山本の必要性について熱く語っていて笑えました!
    めちゃイケのエースだった頃からすると凋落感出て寂しいですけど、新しいポジションを見つけたって事なんですかね。

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