かまいたち
みなさんは「かまいたち」という技をご存知でしょうか。
対戦環境で使われることはまずないものの、初代から存在するおかげでポケモンファンからの知名度自体はそこそこある印象。
今回はそんな「かまいたち」について見ていきたいと思います。
かまいたちとは
タイプ:ノーマル
分類:とくしゅ
威力:80
命中:100
効果:1ターン目に溜め、2ターン目で攻撃する。急所に当たりやすい。
いわゆる“ため技”の一種であり、「急所に当たりやすい」という性質を持つ技。
ただ、ポケモンをプレイしたことのある皆さんの中には既にこの技の問題点にお気づきの方もいるかと思います。
順番に見ていきましょう。
あまりにもあまりにもな威力
この技の1番の問題点は威力。
溜め技は基本的に、1ターン分の大きなロスを取り返すために高い威力が設定されています。
具体的には威力120〜140あたりですね。
ただしそれでも2ターンかけて撃つのは弱いので、パワフルハーブを持たせたり、日本晴れをしてソーラービームを撃ったりと、
基本的には「溜めターンをなくして高威力の技を押しつける」のが現実的な運用となります。
それでもアイテムや技が固定化されてしまうため、多くの溜め技は採用にすら至らないのですが、ではかまいたちはどうでしょうか。
2ターンかけて威力80のノーマル技を撃つ、これはあまりにもあまりにもな性能であると言わざるを得ません。実質威力40の技を2ターン連続で撃っているようなもの(「はたく」や「ひのこ」並の火力)。
“急所に当たりやすい”という性質もありますが、急所に当たったとしてやっと威力120相当、つまり1ターンあたりの威力は60程度。
威力90の技ですら火力不足という声があがる対戦環境において、この威力はあまりに厳しいと言わざるを得ません。
溜め技による弊害
1ターンというあまりにも大きな隙を作るわけにはいかない溜め技は、事実上パワフルハーブが必須。かまいたちも例外ではなく、かまいたちを採用するためにアイテムまで固定されることになります。
“多少急所に当たりやすいだけの威力80のノーマル技”をアイテム固定で撃ちたいポケモンは基本的に存在せず、
火力アップアイテムやピントレンズでも持たせた上でトライアタックを撃った方が明らかに強い…というケースがほとんどです。
ノーマルタイプからひこうタイプになっても…
さて、かまいたちといえば「ひこうタイプの技でも良かったんじゃ?」という声があがることも。
確かに“かまいたち”という技名の印象、そして技の説明文でも「風の刃で攻撃」とあるため、ひこうタイプの技にしても良いのでは…という意見もわかります。
しかしそんなかまいたちが、仮にノーマルタイプからひこうタイプに変わったとして、不遇の立場は避けることができません。
その要因として大きいのは、ひこうタイプの溜め技である「ゴッドバード」の存在。
かまいたちより威力が60高く、かまいたちと同じ急所に当たりやすい効果を持つ溜め技である「ゴッドバード」は、命中率こそ90であるものの基本的にはかまいたちより上位の技。
そんなゴッドバードとの数少ない差別化できる点であるノーマルタイプという要素を手放し、
ゴッドバードと同じひこうタイプに変更になった場合、
いよいよかまいたちは“命中率だけ安定しているゴッドバードの劣化”ということになってしまいます。
ノーマルタイプのままでも使われないし、ひこうタイプに変われば劣化になってしまう、
これがかまいたちの実情と言えます。
まとめ
というわけでかまいたちという技について見ていきました。この技を強化するには、威力を上げて、さらには急所率も上げて“確定急所”にするのが良いかなと思います。
そうすればオニドリルがスナイパー補正タイプ一致かまいたちで活躍の場を得る…かもしれません。
それでは今回はこの辺りで。また次回。
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