メタリカ
磁力によって鉄分を自在に操るスタンド。
空気中から果ては体内まで、能力の適用範囲は広い。
特に相手の身体の中の鉄分を使ってカミソリ等を精製する攻撃法はシンプルながら強力。
近距離パワー型であろうと、身に纏うスタンドであろうと、体内からの攻撃は防ぎようがない。
さらにこの攻撃の恐ろしい点は、カミソリによる物理的なダメージだけでなく、
カミソリ精製のために大量の鉄分を体内から奪ってしまう点。
本体であるリゾットをさっさと仕留めないと、酸素不足で活動不能に陥ってしまう。
体内からのカミソリ攻撃はメタリカの基本の技でありながら、
相手の身体を二重に痛めつけることができる非常に効率の良い攻撃と言える。
メタリカは群体型のスタンドなのだが、リゾットの体内に潜んでいるというのもこの能力の厄介な点。
つまり、リゾットが能力を発動しても周囲からはリゾットがスタンド使いだと特定できないのである。
他のスタンドだとこうはいかない。スタンドを使って攻撃する場合、スタンド使いから視認される。
体内から、誰の目に触れることもなく、自分がスタンド使いだということすらバレるリスクさえ無く、相手の体内から急襲できる。
さすがに暗殺チームのリーダーというだけあって、対策のしようがない極めて厄介なスタンドである。
メタリカに襲われた場合、
「体内から引き裂いてあらわれるカミソリ対策をどうすべきか」
「本体のスタンド使いはどこの誰なのか」
という2点を、酸素不足に陥っていく身体をどうにかしながら考えなければならない。
一般人はまず間違いなく対策不能、
スタンド使いでもかなり難しいのではないだろうか。
リゾットからすれば目立つ真似をせず、というか姿を表すことなく潜み続けていればいい。
さらにこの戦法の厄介さに拍車をかけるのが、メタリカには風景同化能力もある点。
鉄分を身に纏うことで背景に溶け込ませることができるのだが、
これによって姿をくらまし続けることもできる。
こと暗殺という点においては右に出るものはそうそういない能力だろう。
また、“体内からの攻撃”という対策が極めて難しい攻撃法ということもあって、真っ向勝負でも苦戦を強いられる可能性は高い。
一方で、防御性能に関しては目立った何かは見られない。
切断された足をくっつけるなどリカバリーは効くようだが、
人型のスタンドではないために相手からの攻撃を防ぐ手段に乏しい。
鉄分を操作できるため鉄の壁を作る!…的なことは出来るかもしれないが、
パワー系のスタンド相手に通用するかは甚だ怪しい。
カミソリによるダメージを割り切って突っ込んでこられると、やや分が悪いかもしれない。
総じて、“自身の身体の中に潜んでいるスタンド”という特性を活かし、自分がスタンド使いであるということを出来る限り隠しながら、隠密の暗殺に徹することで真価を発揮できる能力といえる。
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