逃げずにこのDIOに近づいてくるのか……”
ザ・ワールド
近距離パワー型としては規格外の射程距離を持つハイスペックなスタンドでありながら、
“一定時間 時を止める”という破格の特殊能力を有する。
時間停止の秒数は作中では数秒の範囲で成長していったが、
成長性が十分にありDIO自身も「いずれは1分…10分…1時間と思いのままに止められるようになってやろう」と発言している。
まず大前提として、“時を止める”というのはあまりにも汎用性が高く強力な能力である。
戦闘においては攻撃・防御・回避とあらゆる面が強化される。
瞬間移動や奇襲が出来るようになるのは当たり前、相手の周囲をナイフで囲んだり罠を仕込んだりとその使い道は多岐にわたる。
相手の攻撃をすべてかわし、こちらの攻撃は全て急所に命中させ、なんなら時間停止中に相手の口内に毒でも入れてしまえばそれで決着である。
ピンチの時にとりあえずこの能力を使っておけば、その場から逃走したり、相手の能力を分析する隙を能動的に作り出せる。
なにより時間停止下で相手は、感覚も思考も行動も封印されるため、
スタンド能力を攻略されることがない。
“時の止まった世界に干渉できる能力”を持たない限りザ・ワールドを真っ向から突破するのは不可能に近い。
日常生活でもその使い方は多岐にわたる。
良いことであろうとそうでないことであろうと、この能力はあらゆるものに恩恵をもたらすだろう。
唯一の懸念点はザ・ワールドは危機に応じてオートで発動する能力ではない点。
例えば敵だと認識していない人間から一瞬で致命傷を与えられた場合や、自分の食べるものに毒を仕込まれていた場合などはなすすべがない。
一応時間を止めることで、敵からの追撃を受けることなく病院へ向かうことはできるかもしれないが、
ダメージ自体を克服できる能力ではないということである。
あるいは、スタンド自体のパワーやスピード、射程距離も秀でており、命の危険にさらされる機会を減らすこと自体はできるが、
それでも全く隙がない能力というわけではない。
奇襲を受けても問題ないほどのフィジカルや回復力を持つDIOがこの能力を持つからこそ、より隙のない能力として印象づいたと言える。
また、弱点をいくつか挙げはしたが、それでも破格のパワーを持つスタンドであることに間違いはない。
総じて、宿命ライバルでありボスでもあるDIOにふさわしい強靭なスタンド能力といえる。
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