【個人的な感想】「教場Ⅱ」前編を視聴してみて:良かった点と気になった点

感想
※記事内容につきましては、作品に触れた個人の主観に基づく感想・考察になります。

みなさんこんにちはこんばんは。
今回は「教場Ⅱ」を視聴してみての感想。

教場と教場Ⅱ

前作となる「教場」を再放送で見て、教場Ⅱを見た経緯です。
前作の教場は本当に面白かったです。ストーリーもさることながら、キャラクター一人一人の魅力が滲み出ていました。
退校していった生徒も「たしかに不適合ではあったし、悪いこともしてたけど、キャラは立ってたなぁ…」という人ばかり。
緊迫感の演出も素晴らしく、最後まで淀みなく見ることができました。
というか正直「教場」のファンになりました。面白い。

さて、では今回の「教場Ⅱ」ですが…

ここからはあくまで個人的な感想になります。良かった点だけでなく、「ここが個人的に気になった」という箇所もいくつか掲載しますが、批判の意図は込められていません。そもそも私は「教場」の大ファンなので。

また、ここから先はネタバレ要素を含みます。
ストーリーを解説する意図はありませんし実際しませんが、
更なるネタバレ防止の意味を含めて、名前に関しても本名で呼ぶことはせず、観た人にだけそれとわかる、個人的に付けたあだ名で呼ぶことにします。

まず個人的に思ったこととして、
良かったところと、個人的に気になったところについて触れていきます。
まずは良かったところから。

個性豊かで、かつリアリティのあるキャラクターたち

最初に登場した、虫好きの鑑識(あだ名)のキャラクター性は良かったですね。
ああいうちょっと危うい側面のあるキャラクターを演じられた俳優の方は本当に達者だと思います。
「図書館事件」以降、絶対あのキャラ何かしでかすだろうな的な空気は見事に演出されていました。

白バイ(あだ名)のある種ふてぶてしさも非常に上手でした。
鑑識に非はある部分もあるんだけど、
白バイも何もそんな強い言動をしなくても…というシーン(虫を踏み潰すところなど)はさりげなくて良かったと思います。

いじめられ傾向にあったハーモニカ(あだ名)の愛嬌のある感じも良かったですし、
ハーモニカに筋トレを指導した元いじめられっ子(あだ名)の「頼れるけど何かが起こるんだろうな感」も、見ていて好感が持てました。

少し俊敏さに欠ける遅刻癖(あだ名)に関しても、「ああ、組織にはこういうタイプの役回りをする人が1人はいるよなぁ」とリアリティの演出に一役買っていましたし、
おそらくその立場の弱さから、視聴者から応援されやすいキャラだったのではないでしょうか。
実際私も前編を通じて、遅刻癖を応援していました。

警察学校あるある

あと前作でも面白かったポイントですが、
警察学校が教える内容や警察学校あるある、のようなものを具体的に知ることが出来て楽しいですね。
「ああ、こういうのを教えられるんだ」「なるほど、たしかにこの捜査方法は理にかなってるな」など、
視聴者の知識欲を刺激してくれる内容で良かったと思います。

教官サイドの掘り下げ

そして今回は教官サイドを掘り下げるシーンも多かったのが特徴でしたね。
これは個人的に面白い試みだったと思います。
生徒だけでなく、教官側の人間関係やドラマも見えて、
物語を牽引する働きを果たしていたのでは。

生徒側や風間教官に感情移入して視聴する作品の中で、
教官たちにも一定の愛着を持つことができるようになるのは、
良かったポイントではないでしょうか。

さて良かったところを見ていきましたが、続いては個人的に気になった点。繰り返しになりますが、批判の意図は一切ありません。

話の進め方

今回の「教場Ⅱ」前編を見ての感想ですが、
「ちょっと話が飛び飛びになっていないか?」という印象。順番に触れていきます。

最初に、「白バイが鑑識を図書館で見たのに見てないふりをした事件」のくだり。
作中では、結果的に「見たのに見てないふりをした」から話がすんなり進みましたが、ちょっとストップ。

…あれについてですが、
白バイと鑑識は同じ場所に確かにいますけど、本当に白バイが鑑識を見てなかった可能性も全然あり得ますよね。
鑑識目線での回想でも、白バイと目が合った強い描写はなく、
たしかに結果的に白バイは鑑識のことを見ていて嘘はついていたんですけど、
せめて「目が合ったのに」くらいの描写は欲しかったなぁ、と。

ここが個人的にちょっと引っかかりながらも
「ただまあ、鑑識は性格的に思い込む傾向が強いからなぁ」
と一応納得して先に進みました。

続いて白バイに鑑識がアリを使った攻勢をかけたシーン。
ここは良かったのですが、ただ決着の場面はがっつり見たかったなぁと。
鑑識の退場シーンもなく、終わりかたがややあっさりしていた印象を受けました。
前作でも序盤に宮坂を巡って似たような命の危機シーンがありましたが、
あの場面では風間教官の推理によって宮坂が救われた、というシーンが挟まれたんですよね。
今回もどうやって鑑識の攻撃を特定したか、については掘り下げが欲しかったなぁ、と。

事件の動機と追及

さて続いてハーモニカと元いじめられっ子の、劇中に起きた事件のくだり。
ここに関してはいくつか疑問点。
そもそもなんで元いじめられっ子はあんな事件を連続して起こしたのか。
そしてなぜ真犯人を知った後、ハーモニカは元いじめられっ子に動機を聞かなかったのか。
劇中では解説がなく、個人的に考えてもピンとくるものがなかったため、
視聴後ネットで調べてみると、結構意見が分かれているようで。

一応説としてあがっていたのは「元いじめられっ子は、ハーモニカが好きなあまり、ハーモニカと仲良くしていた人間が触れた物をパクっていた」…というもの。
ただ描写を見る限り、元いじめられっ子は快活な感じで、事件を起こすにしてもああいう形では起こさなそうに見えましたし、
また事件発覚後、ハーモニカが元いじめられっ子に対して「なぜこんなことをしたのか」を問い詰めないのもちょっと気になりました。風間教官に「本当の友情とは〜」と諭された後なので特に。

聞きにくそうにしながらも、結局泣きながら「なんでこんなことしちゃったの」と話すくらいが、2人の関係性的に1番しっくりくる着地点なのかなと。
…かと思えば、「定職につきたかった」という理由を話す白バイに対して
「そんな理由?とっとと辞めたら」とハーモニカが言い放つのもちょっと気になったところ。

定職につきたいという理由自体も別にいけないことではないと私は思いますし、
おそらく「強い覚悟が必要なんだよ」というメッセージを伝えたい、という制作側の意図ではあると思いますが、
元いじめられっ子の事件に対して動機も触れずにあんなに寛容だったハーモニカが、
白バイに対しては急に強く当たるのはちょっと気になりました。

元いじめられっ子の件で精神的に強くたくましくなり、適当な理由で入ってきた人間に厳しく接するようになった、というのであれば、
そこも描写が欲しかったなぁと。
仮に厳しいことを言うとしても、「定職につくのも大事だけど、もうちょっと強い覚悟が必要なんじゃないかな」くらいの言い方をするキャラだったと思うんですよね。

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