みなさんこんにちはこんばんはゆきるりです。
いたずら好きな双子悪魔に関して、「なぜ禁止なのか?」という方がおられたので、
今回は「いかにこのカードが危険か」という点について挙げていきたいと思います。
いたずら好きな双子悪魔について
1000ライフポイントを払って発動する。
相手は手札をランダムに1枚捨て、さらにもう1枚選択して捨てる。
相手の手札を2枚捨てさせる、いわゆるハンデス効果を有する魔法カード。
一般的なカードは概ね、そのカード単体ではアドバンテージを生まないよう設定されています。
もちろん最近のカードの中には簡単にサーチ出来たりカードを破壊出来たりといったアドバンテージの塊のようなカードも存在します。
それらに関しても一応は、なんでもかんでも手札にサーチできるわけではなくて、
「特定のカード名、あるいはカテゴリ名のカードをサーチする」といった条件が有ったりします。
例えば「場にEm(エンタメイト)モンスターが存在する場合にのみ効果を発動できる」カードを「剣闘獣デッキ」に入れても意味がないわけです。
投入するデッキを制限されているカードともいえます。
要はアドバンテージを生むためには「カテゴリ名の指定」なり、「手札を1枚捨てる」なり、
なんらかの制限やコストがいずれのカードにも設定されているわけですね。
ではここでとあるカードを例に挙げてアドバンテージについて考えてみましょう。
例えば自分の手札を1枚捨てて相手フィールドのカードを破壊するサンダーブレイクというカードがありますが、
このカードの場合は「サンダーブレイク」と「捨てる手札1枚」の合計2枚を使うことで、はじめて相手フィールドのカード1枚を破壊することができるわけですね。
要するに相手は1枚しかカードを失っていないのに対して、自分は2枚ものカードを消耗してしまっている状態。
もちろんこのカードも強力なカードではあるのですが、アドバンテージ上では自分が1枚損をしているため使い所は考える必要があります。
ではこの例に則って「いたずら好きな双子悪魔」についても考えてみましょう。
自分はこのカード1枚の消費で相手の手札を合計2枚捨てさせることができます。
しかもこのカードの場合は何の条件もなく発動するだけで簡単にアドバンテージを生むことができるのです。
例えばこのカードが禁止カードではなく無制限だとしましょう。
初期手札は5枚なので、
先攻でこのカードを3回撃てば合計6枚もの手札を失わせることができます。
つまりあっという間に相手の手札は空っぽですね。
しかしそれに対して私の手札はいたずら好きな双子悪魔を3枚使用しただけなのでまだ2枚残されています。
(※このカードが禁止カードになっていなかった当時は先攻がドロー出来ていたため、当時では3枚残されます)
つまり簡単にアドバンテージの差を広げることが可能なわけです。
しかも、少し上で挙げたような「場にEmモンスターが存在する場合の発動できる」といった発動時の制限は一切存在しません。
好きなデッキで好きな時に発動して簡単に相手の手札を2枚捨てさせることが可能です。
しかも捨てさせる対象は「手札」。フィールドのカードなら破壊されても再び次のカードを出せばリカバリーはききますが、手札ではそうはいきません。
先ほどの例のように一度手札を0にされてしまうと、もはや頼れるのは次のドローフェイズで引く1枚だけ。
そのたった1枚で次の相手ターンをやり過ごさなければならないのです。
しかもどこかで手札を増やさないかぎり、毎ターンドローフェイズで引いた1枚に賭けるギャンブルを繰り返さなければなりません
。
これらの点を考えると、「いたずら好きな双子悪魔」の凄まじいカードパワーが伝わったでしょうか。
単なるアドバンテージの面に留まらず、相手の戦略すらも破壊しデュエル展開を一方的にしてしまう、
禁止カードにふさわしいカードといえます。
手札誘発潰し
「いたずら好きな双子悪魔」は特に、先行時にその真価を発揮します。
さて一方、現代遊戯王において重要な役割を担うのが手札誘発カード。相手ターンでも手札から発動することで、相手の妨害ができるカード達ですね。
この手札誘発カードは、現代遊戯王において半ば必須の扱いを受けています。
なにせ場に何も出せていない後攻側のプレイヤーが、先行側のプレイヤーの妨害をできる手段は手札誘発カードなど、一部のカードに限られます。
したがって、先攻側の大量展開を止めるために手札誘発が積まれるわけですが、そこで厄介な存在となるのが「いたずら好きな双子悪魔」。
先攻側のプレイヤーがこのカードを撃つだけで、手札誘発カードを射抜く可能性があります。
あとは手札誘発という妨害カードを失い無抵抗となった相手の前で、存分に展開を行うだけ。
…といった事態が容易に蔓延しかねません。
「いたずら好きな双子悪魔」は単にカードパワーが高いだけでなく、
先攻を大きく有利にしてしまうことが大きく問題となるのです。
盤面に触れないため後攻側で安定して機能しない代わりに、
先攻時は圧倒的なアドバンテージを獲得できる。
この性質も先攻有利に拍車をかけかねません。
何より厄介なのが、このカードに対抗できる手段が基本的に無い点。
例えば、これまで“ぶっ壊れ”と呼ばれてきたカード達にも対応できる隙がなかったわけではありません。
そのカードを場に出すまでの段階で妨害したり、そのカードを出した後に除去するなどして、一応対応出来ないこともありませんでした。
しかし、
・先行時に発動される
・ハンデス効果を持つ
・使い切りの通常魔法カード
後攻側のプレイヤーがこの性質を持つカードを防ぐ術も基本的にはないため、
もはやプレイングどうこうで対応できない理不尽なゲームへと変化してしまいます。
総じて、先攻時に特に真価を発揮し、理不尽な形でゲームバランスを大きく崩しかねない、パワーカードと言えるでしょう。
では今回はこの辺りで記事を締めたいと思います。
また次回お会いしましょう、さようなら。
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