インフォームド・コンセント

最終更新:2026年8月13日

インフォームド・コンセントは、医療者や研究者が必要な情報を説明し、本人が内容を理解したうえで、自発的に治療や研究参加を選択するための意思決定過程である。単なる署名ではなく、双方向のコミュニケーションを中心とする。[1][2]

概要

インフォームド・コンセントでは、医療行為や研究について必要な情報を伝え、本人がその内容を理解し、自分の意思で受けるかどうかを決める。臨床では処置や治療の内容、予想される利益と危険、代替案などを説明し、本人が判断に参加できるようにする。[1]

必要な要素

臨床での説明には、処置や介入の内容、利益と危険、合理的な代替案、代替案の利益と危険、そして本人がこれらを理解しているかの確認が含まれる。本人には治療を拒否したり、途中で同意を撤回したりする権利がある。[1]

理解と自発性

有効な同意には、情報を伝えるだけでなく、本人が内容を十分に理解していることと、強制や不当な影響を受けずに自発的に判断できることが必要となる。専門用語を避けた平易な説明、質問する機会、十分な検討時間などが重要である。[1][2]

意思決定能力

本人が情報を理解・保持し、選択肢を比較し、自分の決定を伝えられるかどうかは重要な要素である。認知機能障害や重い病気があっても、それだけで同意能力が失われるわけではなく、実際に理解・評価・意思表示ができるかを個別に判断する必要がある。[1]

研究参加での同意

研究では、目的、方法、予想される利益、危険や負担などの関連情報を提供し、参加者が理解したうえで自由に参加または辞退できることが求められる。参加者は研究中でも不利益を受けることなく撤回でき、研究条件や重要な情報が変わった場合には同意を改めて確認する必要がある。[2]

記録

署名は同意の証拠の一つだが、インフォームド・コンセントそのものではない。臨床・研究のいずれでも、重要なのは説明、理解の確認、質問への対応、自発的な意思決定という一連の過程であり、その内容を適切に記録することが求められる。[1][2]

関連項目

服薬アドヒアランス研究倫理臨床試験登録を参照。

エビデンス・科学的評価

インフォームド・コンセントは、情報提供、理解の確認、自発的な意思決定を含む継続的なコミュニケーション過程である。臨床では利益・危険・代替案を説明し、研究では研究内容を理解したうえで自由に参加・辞退できることが基本となる。[1][2]

安全性・注意点

専門用語、言語の違い、健康情報を理解する力の差、認知機能の問題、医療者との力関係、時間不足などは、本人が十分に理解し自発的に判断することを妨げる場合がある。平易な説明、通訳、理解確認、十分な検討時間などの配慮が必要となる。[1][2]

参考文献・参考情報

  1. NCBI Bookshelf: Informed Consent ↩本文
  2. NCBI Bookshelf: Individuals Capable of Giving Informed Consent ↩本文

カテゴリ:医療制度・倫理

タグ:医療倫理 / 同意

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