【ポケモン】各タイプごとの格差を考える【攻撃と防御面/環境】

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タイプ間の格差を考える

今回はポケモンにおけるタイプごとの特徴や格差を考えてみる。
例えば攻撃が得意なタイプもあれば、防御が得意なタイプもある。

それぞれの特徴を見つめながら、
比較的優れているタイプとそうでないタイプを考察していく。

今回の記事では

単純なタイプ相性の分析
現環境(SV環境:2023年2月〜)におけるタイプ間の格差

を見ていきたい。

なお、特性や技によりタイプ相性が変化することがあるが、今回の記事ではそれらに関しては考慮せず、かつ単タイプのみの考察を行う。

タイプの特徴を見る

まずはどのタイプが攻撃面で優秀なのかを見ていく。
数値が高いほど、色々な意味で攻撃性能に優れるタイプと考えてもらって良い。

攻撃側(抜群を多く取れるタイプ)

下記の数字は抜群を取れるタイプの数。
例外もあるが、基本的に多くの抜群を取れるタイプほど攻撃性能が高く、サブウェポンとしての需要も高くなる傾向にある。

5…かくとう、じめん
4…ほのお、こおり、いわ
3…みず、くさ、ひこう、むし、はがね、フェアリー
2…ゴースト、あく、エスパー、でんき、どく
1…ドラゴン
0…ノーマル

攻撃側(攻撃技を半減・無効にされにくいタイプ)

下記の数字は攻撃を半減にしてくるタイプの数。
この数字が小さいほど、多くのタイプに等倍以上のダメージを与えることができる。
例えば抜群が取れる数が少ないタイプであっても、一貫させる技としての需要、タイプ一致技としての需要が残る。

2…ゴースト、ドラゴン
3…ノーマル、みず、じめん、ひこう、エスパー、いわ、あく、フェアリー
4…ほのお、でんき、こおり、はがね
5…どく
6…かくとう
7…くさ、むし

攻撃タイプは多くの抜群を取れるじめんタイプの一強。そこにいわタイプが続く。

じめん、いわに加えてかくとう、ほのお、こおりタイプは抜群の範囲が幅広く、
この上位5タイプはサブウェポンとして鉄板の需要を誇る。
複合タイプの四倍弱点を狙う等の目的で、くさタイプやでんきタイプが採用されることもある。

また、高い一貫性を狙えるタイプとしてはゴースト、ドラゴンが挙げられる。
ノーマルタイプ等もだが、これらのタイプは抜群の範囲こそ狭いものの等倍以上の範囲が広いのが特徴的である。
パーティ構築の段階で対策するよう意識しておかないと、
タイプ一致ドラゴン・ゴースト技を一貫させられて壊滅しかねない。

一方で、攻撃が半減以下になりやすいのがくさ・むしタイプである。

18タイプ中7タイプに半減されてしまう、というのはかなり致命的。
適当にパーティを作っているだけで、草技・虫技への対策が整ってしまうケースも多い。

つづいて、防御側を見てみよう。

防御側(抜群を取られにくいタイプ)

下記の数字は、こちらに対して抜群を取ってくるタイプの数。
この数が少ないほど、大ダメージを負うリスクが減る。
これだけで耐久力の全てが決まってしまうわけではないが、
基本的に弱点が少ないに越したことはない。

1…ノーマル、でんき
2…みず、どく、ゴースト、フェアリー
3…ほのお、かくとう、じめん、ひこう、エスパー、むし、ドラゴン、あく、はがね
4…こおり
5…くさ、いわ

防御側(耐性の多いタイプ)

下記の数字は、どれだけのタイプを半減または無効にできるかを示す。
この数が多いほど、相手の攻撃を効率よく受けることができ、タイプ相性を盾にした後出しの機会にも恵まれる。

11…はがね
6…ほのお
5…どく
4…みず、くさ、ひこう、いわ、ゴースト、ドラゴン、フェアリー
3…でんき、かくとう、じめん、むし、あく
2…エスパー
1…ノーマル、こおり

耐性の数ははがねタイプがぶっちぎり。
“はがね枠”という言葉が生まれるほど、防御面においてはがねタイプがもたらす恩恵は大きい。
このタイプの弱点をつけるというだけで、ほのお・かくとう・じめん技の需要は尽きない。

一方で耐性が少ないタイプは相手の攻撃をまともに受け続けることになるため危険。
特にこおりタイプは弱点が多い割に耐性が同族のこおりタイプしか無いため、防御面は脆い。

現環境と照らし合わせてみる

さて、ここからは現環境と照らし合わせて見ていく。
まずは環境に各タイプがそれぞれどの程度存在するかを記録。

調査対象…シーズン3:2023年2月1日〜3日

使用率TOP10、TOP30、TOP50、TOP100の中で、各タイプがそれぞれどの程度使われているかをまずは見てみよう。

TOP 10のタイプ分布

下記の数字はTOP 10内のタイプの種類と数。

ドラゴン:3
ゴースト:3
あく:2
フェアリー:2
はがね:2
ほのお:2
じめん:1
ひこう:1
こおり:1
みず:1
どく:1
かくとう:1

ドラゴン、ゴーストを筆頭に、あく、フェアリー、はがね、ほのおタイプら6タイプが特に環境トップに多く見られる。

一方、でんき、いわ、ノーマル、くさ、むし、エスパータイプはTOP10には入っていなかった。

TOP 30 のタイプ分布

下記の数字はTOP 30内でのタイプの種類と数。

ドラゴン:6
ゴースト:6
はがね :6
あく:5
フェアリー :5
かくとう:4
ほのお:3
じめん:3
でんき :3
みず:3
ひこう :2
こおり:2
どく:2
くさ:2
エスパー:2
むし:2
いわ:1

環境トップから少し範囲を拡大。この辺りが環境の中心を形成するタイプたちと見て良いだろう。

ドラゴン、ゴースト、はがね、あく、フェアリーの5タイプが特に多く、
かくとう、ほのお、じめん、でんき、みずがそこに追随する。
パーティを組む上で、意識することの多いタイプはこの辺りに集中している。

TOP10では見られなかったでんき、エスパー、くさ、どく、いわの5タイプはこの時点で少しずつ確認できる。
ノーマルタイプは依然として確認できない。

TOP 50 のタイプ分布

下記の数字はTOP 50内でのタイプの種類と数。

ゴースト:8
フェアリー:8
あく:8
はがね:7
かくとう:7
ほのお:7
じめん:7
でんき:7
ドラゴン:6
みず :5
どく:4
くさ:3
エスパー:3
むし:3
いわ :3
ひこう :2
こおり:2

環境中堅を含めたランキングに入り、ゴースト、あく、フェアリーがその数を伸ばしている。
はがね、かくとう、ほのお、じめん、でんき、ドラゴン、みずも多く、環境上位〜中堅を占めるタイプはこれらであると見て良いだろう。

一方でくさ、エスパー、むし、いわ、ひこう、こおり等は比較的少ない数での推移となっている。
ノーマルタイプは依然として確認できない。

TOP 100のタイプ分布

下記の数字はTOP 100内でのタイプの種類と数。

かくとう:13
みず:13
ゴースト:12
でんき:12
あく:12
フェアリー:11
はがね :11
ほのお:11
じめん:10
ドラゴン:10
ひこう:10
くさ:9
エスパー:8
ノーマル:7
どく:6
こおり:6
むし:5
いわ :5

環境下位層までを含めたランク。
環境トップでは数が少なかったかくとう、みずが大きくその数を伸ばしており、
環境中堅〜下位をこれらのタイプが多く占めていることがうかがえる。
ノーマルタイプもこの辺りに多くランクインしており、一気にその数を伸ばした。

環境トップのドラゴン、ゴースト、あく、フェアリー、はがね、ほのおを中心とし、
みず、かくとう、でんき、じめん、ひこうはそれに続く中堅タイプとして投入されている傾向にある。

使用数二桁に乗らないエスパー、くさ、ノーマル、どく、こおり、むし、いわタイプら7種は比較的マイナーなタイプと言って良いだろう。

それではいよいよ、このTOP 100に対するタイプ相性を見ていく。
まずは攻撃面から。

攻撃側(TOP 100に対して、効果抜群を狙いやすいタイプ)

下記の数字は、TOP 100内のポケモンに対し、どれだけの数の抜群を取ることができるかを示す。

環境のポケモンに対し、そのタイプがどれだけ効果抜群を取れるかを集計。
数値が高いほど抜群に取れるポケモンの数が環境に多く、サブウェポンとしての需要にも比例する傾向にある。

じめん:45
かくとう:41
こおり:39
フェアリー:35
いわ:32
ほのお:31
むし:29
くさ:28
ひこう:27
みず:26
でんき:23
はがね:22
ゴースト:20
あく:20
どく:20
エスパー:19
ドラゴン:10
ノーマル:0

攻撃側(TOP 100に対し、等倍以上のダメージを与えやすい攻撃技のタイプ)

続いて、TOP 100以上に等倍以上でダメージを入れやすいタイプ。
タイプ相性による大きなリターンは得られないかもしれないが、そのかわり半減もされにくく一貫性を取りやすいタイプが上位に並ぶ。

ゴースト:152
ドラゴン:149
じめん:147
ひこう:143
ノーマル:143
フェアリー:143
エスパー:140
みず:139
いわ:137
あく:135
ほのお:132
でんき:130
こおり:130
どく:127
はがね:124
かくとう:119
くさ:109
むし:97

上位のタイプに関しては、タイプ一致であれば十分採用を検討される。
一方で、下位にランクインしているタイプは多くのタイプに半減・無効化されてしまう。

攻撃タイプの考察

抜群の範囲が広く、一貫もしやすいじめんタイプの強みを再認識した。
じめん、かくとう、こおり、フェアリー、いわのように抜群の対象が多く取れるタイプはメイン・サブ問わず搭載する価値があり、
ゴースト、ドラゴン、ひこう、ノーマルのように一貫しやすいタイプも、主にタイプ一致で使うことで活躍できる。

一方で、抜群の対象が少なく、半減以下にされやすい はがね、どくや、
半減に抑え込まれる数が極端に多い くさ・むしは、
攻撃技としての使い勝手は比較的悪めであると言える。

草技や鋼技は特定のポケモンに対するメタとしてサブで採用する場合もある一方で、タイプ一致ですら採用を見送るケースもあり、攻撃面では不遇の傾向にあると言わざるを得ない。

続いて防御面で秀でるタイプを見ていく。

防御側(TOP 100のポケモンから、タイプ一致の弱点をつかれにくい防御タイプ)

まずは環境のポケモンに弱点を突かれにくいタイプを見ていく。
下記は、こちらのタイプに対し、タイプ一致で弱点をつくことができないTOP 100のポケモンの数。
元々弱点の数が少なかったり、弱点となるタイプをもつポケモンが環境に少ない場合に、ランキングの上位に入るようになる。

下位になるほどタイプ一致弱点を受ける危険性が高まると言える。

でんき:161
ノーマル:158
フェアリー:154
どく:153
みず:150
ひこう:148
エスパー:147
ゴースト:147
むし:145
ドラゴン:144
ほのお:143
じめん:143
かくとう:142
あく:142
はがね:137
くさ:133
こおり:131
いわ:115

防御側(TOP 100のポケモンの攻撃を半減以下にしやすいタイプ)

下記の数は、TOP 100のポケモンの一致技をどれだけ半減以下に抑え込めるかを示す。
数値が高いほど耐性が優秀で、タイプを盾にした受け出し機会に恵まれる。

はがね:47
ゴースト:29.5
ほのお:26.5
フェアリー:25
ひこう:23.5
ドラゴン:22.5
どく:22
くさ:22
みず:20.5
あく:20
じめん:17.5
いわ:17
でんき:16.5
むし:16
ノーマル:12
かくとう:11
エスパー:10.5
こおり:3

防御タイプの考察

脅威の耐性を誇るはがねが、やはり最も耐性面で高い数値を叩き出した。
環境には はがねタイプの弱点をタイプ一致で突けるポケモンが多いが、
「はがねタイプの弱点をつけること」が採用理由の一つにもなる対戦環境だからこその事情であるとも言える。

ほのお・かくとう・じめん技持ちは環境に蔓延しているが、それでも耐性の多さにより「はがねタイプである」というだけで一定の役割をこなすことができる。

弱点を突かれるリスクが少ないタイプは、ノーマル、フェアリー、どく、みずなどが並ぶ。
これらのタイプは耐久型として機能するものも少なくはなく、弱点の少なさを武器としている例である。

環境に対する耐性の多さではがねタイプに次ぐのは、ゴースト、ほのお、フェアリー、ひこうなど。
環境トップ10に全て存在しているタイプであり、
耐性の多さが対戦において重要であることを示している。

一方で極端に低い数値を出したのがこおりタイプ。
弱点がそれなりに多く、耐性が致命的に少ない氷タイプは相性による受けが一切成立せず、
クレベースのような“タイプに依存しない、種族値による受け”が必須となってくる。

環境に対する耐性の少なさで言えば エスパーやかくとう、
弱点を突かれるリスクの高さで言えば いわ、くさ、
これらのタイプが相手の攻撃を満足に受けるためには、優秀な複合タイプや高い種族値が必須となる。

今回の結果をもとにタイプを偏差値に出す

1:フェアリー:67.38
2:じめん:65.07
3:ゴースト:63.01
4:ひこう:59.41
5:みず:56.32
6:ほのお:54.77
7:でんき:53.75
8:はがね:53.49
9:ドラゴン:51.17
10:どく:49.37
11:あく:46.8
12:エスパー:46.54
13:かくとう:44.74
14:ノーマル:44.74
15:こおり:39.59
16:いわ:38.56
17:くさ:33.93
18:むし:31.36

タイプ格差を見るため上記のように数字を出したが、
個人的な体感としてはエスパーがもう少し順位が低くてもいいかな、という印象。

あとはがねがもう少し高い気もするが、攻撃性能の低さを考えるとこういう感じになるのか。

その他は概ねイメージと一致はしている。

特に下位のメンツは納得。
こおり、いわは攻撃技としては優秀だがタイプとして持つメリットが余りなく、
更にそこから一段下がって くさ、そしてむしは納得の最下位。

というわけで今回はここまで。また次回。

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