概要
医療研究でいうリスクは、病気の悪化や合併症など、望ましくない結果が起こる確率を指す。リスク比は、介入群でその結果が起こる割合を、対照群で起こる割合で割って求める相対的な指標である。[1]
計算方法
たとえば、対照群の20%に望ましくない結果が起こり、介入群では12%だった場合、リスク比は0.12÷0.20=0.6となる。[1]
解釈
RRが1なら両群のリスクは同じである。RRが1より小さい場合は介入群でリスクが低く、1より大きい場合は介入群でリスクが高い。資料の例ではRRが0.6であり、介入群のリスクは対照群の60%に相当する。[1]
相対リスク減少と絶対リスク減少
相対リスク減少(RRR)は、対照群に比べてリスクがどの程度の割合で減ったかを示す。RRが0.6ならRRRは1−0.6=0.4、すなわち40%となる。一方、絶対リスク減少(ARR)は両群の発生率そのものの差であり、この例では20%−12%=8%となる。[1]
同じRRであっても、もともとの発症リスクが異なればARRは変わる。そのため治療効果を理解する際には、相対的な変化だけでなく絶対的な変化も合わせて確認することが重要となる。[1]
治療必要数との関係
ARRからは、1人の望ましくない結果を防ぐために何人を治療する必要があるかを示す治療必要数(NNT)を求められる。ARRが8%なら、100人を治療すると8人が利益を受ける計算となり、NNTは約13となる。[1]
信頼区間
リスク比などの推定値には偶然による不確実性があるため、信頼区間を合わせて示すことがある。信頼区間が狭いほど推定の精度が高く、広いほど真の効果の大きさに不確実性が残る。[1]
解釈上の注意点
リスク比は割合としての変化を示すため、基準となる絶対リスクが低い場合には効果が大きく見えることがある。臨床的な意味を判断する際には、RRだけでなくARR、NNT、信頼区間なども合わせて評価する必要がある。[1]