発症の仕組み
乳児がClostridium botulinumまたは関連菌の芽胞を飲み込むと、芽胞が大腸内で一時的に定着してボツリヌス神経毒素を作ることがある。毒素はコリン作動性神経終末に作用し、アセチルコリン放出に必要な機構を障害する。[2]
主な症状
便秘、哺乳不良、眼瞼下垂、瞳孔反応の低下、表情の乏しさ、吸啜反射・咽頭反射の低下、弱い泣き声などがみられる。筋緊張低下と左右対称性の下降性弛緩性麻痺が進み、呼吸筋が障害されると呼吸困難や呼吸停止につながり得る。[2][3]
診断
初期診断は臨床症状を基に行われる。確定診断には便または浣腸で得た検体を用いた検査が行われるが、臨床的に疑いが強い場合は検査結果を待たず治療を開始することが推奨されている。[2]
治療
乳児ボツリヌス症が臨床的に支持される場合、ヒト由来ボツリヌス免疫グロブリン(BabyBIG)による治療をできるだけ早く開始する。呼吸や嚥下などが障害される場合には支持療法も重要となる。[2]
予防と蜂蜜
乳児ボツリヌス症のすべてを予防できるわけではないが、蜂蜜には原因菌の芽胞が含まれる可能性があるため、1歳未満の乳児には蜂蜜や蜂蜜を含む製品を与えないことが推奨される。[4]