患者報告アウトカム(PRO)

最終更新:2026年8月20日

患者報告アウトカム(PRO)は、患者の健康状態について、医療者などによる解釈を加えず患者本人から直接得る評価である。症状や機能など、患者にとって重要な変化を臨床試験や医療製品評価で測定するために用いられる。[1][2]

定義

PROはpatient-reported outcomeの略で、患者の健康状態を患者本人が直接報告した結果を指す。医療従事者や第三者が患者の回答へ解釈を加えない点が特徴で、疼痛スケールなどが例として挙げられる。[2]

PRO測定尺度

PRO instrumentは、質問票そのものに加えて、その使用を支える情報や文書を含む測定手段である。FDAでは、医療製品の臨床試験における治療利益やリスクを測定し、承認製品の表示上の主張を支える目的でPRO尺度を評価している。[1]

他の臨床アウトカム評価との違い

臨床アウトカム評価(COA)には、PROのほか、医療者が観察した徴候や行動を評価するClinician-reported outcome、家族・介護者などが日常生活で観察した内容を報告するObserver-reported outcome、歩行試験など標準化された課題を行うPerformance outcome assessmentがある。[2]

患者中心の評価

FDAは、患者が疾患や治療とともに生活する経験の専門家であるという考えから、患者が重要と考える症状や機能を把握し、それを測定する方法の開発・評価を進めている。[2]

規制科学での利用

PROは、医療製品の承認前評価だけでなく、市販後の監視や観察研究でも患者視点を取り込むために利用されることがある。FDAは、人種・民族、性、年齢、識字水準などが異なる集団でPRO尺度の働き方に差がないかを検討し、幅広い患者集団で症状を適切に捉えられる測定法の改善も進めている。[2]

エビデンス・科学的評価

PROは、患者の症状や機能などを直接捉え、医療製品の評価や規制判断に患者視点を組み込むための重要なCOAの一種である。尺度は目的に応じて適切に開発・評価される必要がある。[1][2]

安全性・注意点

PROは治療そのものではなく、患者が報告する健康状態を測る評価手段である。特定のPRO尺度の結果だけで診断や治療効果を自動的に決めるものではなく、使用目的と対象集団に適した尺度であるかを確認する必要がある。[1][2]

参考文献・参考情報

  1. FDA: Patient-Reported Outcome Measures: Use in Medical Product Development ↩本文
  2. FDA: Focus Area: Patient-Reported Outcomes and other Clinical Outcome Assessments ↩本文

カテゴリ:検査・評価

タグ:PRO / アウトカム / 患者中心

知識マップ

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関連項目