なぜヤラセはいけないのか
みなさんこんにちはこんばんは。
今回は「ヤラセ」について。
ヤラセとは
昨今話題となることが多い「ヤラセ」かそうでないか、という議論。
皆さんも家族とテレビを見ながら「これはヤラセっぽいよなぁ」などと話したことがあるのではないでしょうか。
ただヤラセとは何かについて、正確に把握している方は意外といないかもしれません。
そもそもヤラセの定義については厳密に個々人によって線引きが異なる部分もありますが、
(特に「演出」と「ヤラセ」についてはそのラインが明確でないケースが多い)
基本的にヤラセとは、「事実関係に反しておきながらそれを隠蔽し、作為を行なっていないかのように見せる(あるいはそう称する)こと」です。
特に取材対象が事実であるという前提のもと行われる報道番組やドキュメンタリー番組におけるヤラセはもはや捏造と差異はなく、
その影響力の大きさや作為的な演出などから、
しばしば大きな問題として取り上げられています。
どこまでがヤラセか
さて一方でしばしばバラエティ番組などで問題となるのが「どこまでがヤラセとなるのか」。
事実を放送することが前提の報道番組とは異なり、
バラエティ番組等におけるヤラセと演出の境界線は曖昧。個人によってその基準は異なります。
例えば「ご褒美を賭けた100m走真剣勝負!」と銘打った企画があったとして、実はどちらが勝つか既に台本で決まっていた場合。
「バラエティという性質上多少の過剰演出は構わない」「場の展開を事前にある程度コントロールするなんてのはテレビに限らずどこでもやっていること」という視聴者もいれば、
「真剣勝負だ、事実だ、と思って視聴してる人間に対する裏切り行為」「これも捏造には違いない」と受け取る視聴者もいます。
炎上するヤラセ
さてヤラセの中にも番組が終了するほど炎上するものとそうでないものが存在します。
上述の出来レースを例に見てみると、
①出演者がヤラセを把握している場合
【全員がこの100m走が出来レースであることを理解している】
及び、
②放送内容に表向き矛盾や誤りが認められない場合
【一部走者がアップになった際に動きを早回しにして加速させる、実際の結果と異なる映像を編集して流すといった、事実を誤認させる演出が加えられていない】
前者の場合はそもそもヤラセの存在自体が発覚しにくく、
後者の場合は事実を誤認させる演出がないことから、
ヤラセであることが発覚しません。
これら2つに関しては事実と明確に異なる情報を放送でもしない限り、
番組が打ち切り終了になるまで炎上することは多くはないようです。
一方で、
③一部出演者に、ヤラセや演出の意向が伝わっていない場合
④放送内容において、その事実関係に明らかに誤りが認められる場合
【一部走者がアップになった際に動きを早回しにして加速させる、実際の結果と異なる映像を編集して流すといった、事実を誤認させる演出が加えられている】
これら2点のヤラセは発覚しやすく、また編集により明らかに事実を誤認させる意図があったとして視聴者にも悪質と判断され、
番組が打ち切り終了になるほどの炎上を見せることもあります。
前者は出演者当人による抗議が、後者は専門家による指摘がそれぞれ入り、ヤラセが発覚することが主となっています。
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