みなさんこんにちはこんばんは。
今回は「一ノ瀬家の大罪」についての記事となります。
画像引用を用いず、漫画の情景やキャラクターのセリフだけで説明することもせず、
自分の言葉と考えでストーリーの考察と感想を表現した記事作りを心がけています。
万が一、権利上気になるところがある、と権利者様からのご指摘がありましたら速やかに誠意を持って対応をさせていただきます。
権利者様、出版社様は大変お手数ですが「ページ下部のコメント欄」や「ページ下部のお問い合わせフォーム」からご連絡ください。

せっかく面白い作品ですから、みんなも“買って”読みましょう(重要)
- 前置き
- 個人的なストーリーの解釈
- 各話ごとの謎と考察
- 1話《作中におけるループ一周目》
- 2話《作中におけるループ一周目》
- 3話《作中におけるループ一周目》
- 7話《作中におけるループ一周目》
- 9話《作中におけるループ一周目》
- 10話《作中におけるループ一周目》
- 11話《作中におけるループ二周目》
- 12話《作中におけるループ二周目》
- 13話《作中におけるループ二周目》
- 14話《作中におけるループ二周目》
- 15話《作中におけるループ二周目》
- 16話《作中におけるループ二周目》
- 17話《作中におけるループ二周目》
- 21話《作中におけるループ二周目》
- 23話《作中におけるループ三周目/現実》
- 25話《作中におけるループ三周目/現実》
- 26話《作中におけるループ三周目/現実》
- 27話《作中におけるループ三周目/現実》
- 28話《作中におけるループ三周目/現実》
- 30話《作中におけるループ三周目/現実》
- 31話《作中におけるループ三周目/現実》
- 32話《作中におけるループ三周目/現実》
- 33話《作中におけるループ三周目/現実》
- 34話《作中におけるループ三周目/現実》
- 37話《作中におけるループ三周目/現実》
- 41話《作中におけるループ三〜四周目/現実?》
前置き
「タコピーの原罪」をとても楽しんで読んでいたため、
その後連載が始まった「一ノ瀬家の大罪」も読み始める。
現時点でのストーリーの個人的な解釈と、
現時点で残されている謎について網羅していきたい。
個人的なストーリーの解釈
物語開始より四年前のある日、
一ノ瀬家はドライブの最中に事故に見舞われる。
事故により、主人公の翼は昏睡状態に陥る。

なお、この事故は
「父親の翔や母親の美奈子によって強制された一家心中の疑いがある」
と私は予想しています。
事故後、一ノ瀬家には様々な変化が訪れる。
祖父の耕三は病気が大幅に進行し寝たきりになる。
祖母の幸恵は耕三のことにかかりきりになって、家庭のことは二の次になる。
父親の翔は稼ぎが少なく優柔不断であり、
家事と介護に奔走する美奈子は、そんな翔に不満を溜めている。
妹の詩織はそんな家庭に対し「みんな自分のことばかりで、誰も助けてくれない」と不信感を募らせる。

タコピーの原罪でも見られた家庭の問題が本作の大きなテーマの一つ。
胸が締めつけられるリアルな描写も見どころの一つです。
事故の前には一ノ瀬家にはもう一人、翼の兄である颯太という人物が居たが、
この人物は自分の夢であるカメラマンを家族の誰にも支持されておらず、
また家族によって(故意かはともかく)カメラ自体が破損してしまう出来事が起こってしまう。
家族のあり方に絶望した颯太は家を出て、自身と同じ身寄りのない女性と子供と共に暮らすようになる。

颯太に関しては、色々な描写から個人的に「夢の中にいる颯太」と「現実の颯太」は別なのではと考えています。
詳しくは後述。
一方、昏睡状態に陥った翼は、まるで現実かのような夢を見るようになる。
現実とほぼ同じ家族関係のもと、しかし現実のようなギスギスとした空気はあまり流れない、
新たな家族関係を再構築する夢を見る翼たち。
それは、事故のあと颯太を除く家族全員が記憶喪失となり、
元のギスギスを忘れた家族同士が一から家族関係を構築し、そしてそのキーマンに翼がなる、という夢である。

なお、ここでは分かりやすく「夢」と表現しますが、
物語途中まで登場人物たちは夢の世界を「現実」だと認識していたと考えられます。
夢の中でも、
現実で起こっていた家族間の問題や、
翼が学校で直面していたイジメ問題などは発生した。
特にイジメに関しては現実よりもさらに派手で大規模な内容であった。
さまざまな問題に直面し、翼は時に打ちひしがれたり、時に気づかないふりをしたり、時になんとか希望を見出そうとする。

のちに翼は、自分がこのような《問題に立ち向かっていく》夢を見た理由を「現実では無力な自分が、夢ではヒーローになれるから」と考察しています。
ただし夢の中で描かれている円満な家庭は、
翼に限らず兄の颯太や父の翔も作り上げたかったものであり、
個人的には翼以外の人物が夢の世界を構築している可能性もある、と考えています。
翼は家族間の問題に立ち向かう中で、次第に「家族みんなで笑ってるだけでよかった だからもういいんだ 夢から目覚めなくて」と考えるようになる。
…が、その直後なぜか昏睡状態から目覚めることになるのであった。事故から4年が経過しての意識回復であった。

なぜ昏睡状態から目覚めたか、その理由は「颯太を認識したかどうか、颯太と向き合ったかどうか」であると個人的に考えています。
詳しくは後述。
昏睡状態から目覚めた翼は、自分が目覚めたことに驚きながらも、現実に順応しようとする。
…が、突如明るくなった父親と母親や、それを訝しんでいる妹、不安定な状態の祖父と祖母たちとの関わりを目の当たりにし、戸惑う翼。
さらに
・目覚めたのに、まだ夢を見る
・たびたび意識を失う
・夢に関して詮索してはいけない脅しの手紙が届く
・夢の中で途中から父親を演じていた「颯太」という兄がいたことを思い出す
といった事態を受け、不安を募らせる翼。
さらに元々フラストレーションが溜まっていた家族の間で意見と感情が衝突。翼は一ノ瀬家を出ることとなる。

この辺りは非常に謎が多く、考察のしがいがある部分です。
個人的に、
意識を失う原因は母親の美奈子、
意識を失った翼の移動係は父親の翔、
脅しの手紙は祖母の幸恵によるものではないか、と考えています。
そんな折、とあるきっかけで失踪していた颯太を発見した翼は、颯太とその同居人達と共に暮らし始める。
だがその暮らしも長くは続かず、颯太を諭しながら一ノ瀬家に帰ることに。
しかし二人で帰った一ノ瀬家はなんと…?

衝撃の展開。
一体何が起こっているのか、「考察が難しかった」というのが素直なところです。
みなさんはどのように受け止められましたか。
「夢の中にいる颯太」と「現実の颯太」は別?
ちなみに作中最も多くの謎を抱える兄の颯太だが、現実の颯太は“夢の世界に居たことを示すセリフ”を一言も発していない。
つまり、実際は夢にログインしておらず、夢の中の颯太は現実の颯太とは無関係の可能性がある、というのが私の考えである。
現実で颯太が「夢」という単語を用いたセリフは下記程度。
「家族よりずっと理解し合えるんじゃないかって。夢の家族にこだわるよりよっぽど…」
「翼 あの夢のことだけど…(ここで翼の台詞に遮られる)」

一見夢の世界について触れたセリフが並んでいるように見えて、実はどれも曖昧な内容。
夢の世界を全く認識していなかった可能性すらあります。
実際は夢の世界にログインしておらず、「翼 あの夢のことだけど… よくよく思い返してみたけど、オレはそんな夢を見た記憶がないんだ」という言葉が続く可能性がある。
「夢の家族」というセリフも、夢の中の家族ではなく、理想という意味での「夢の家族」の可能性がある。
では夢の世界に存在する颯太は一体何者なのかというと、
翼か他の黒幕が作り上げた「NPC的存在」という可能性がある。
後述する父親の翔のように、本人そのものな見た目や話し方はしているが、実際はNPCというパターンである。

夢の中の颯太は、颯太本人が操っているとは限らず、
翼が無意識に、または黒幕が意識的に颯太を生み出して操っている可能性もある…
と個人的に考えています。
あるいは、有力なのは颯太の無意識か。
もちろん颯太本人が意識的に夢の世界に干渉している可能性は高い。
ではここからは具体的に、各話ごとに生まれる謎に、解釈を添えながら追っていく。
各話ごとの謎と考察
1話《作中におけるループ一周目》
Q.物語冒頭、妹(詩織)らしきキャラから「お兄ちゃん」と連呼される夢を見る翼。その理由は?
昏睡中の翼に、詩織が声をかけ続けていたため、これが理由だと思われる。
なお、この時の声かけは夢の中の詩織によるものなのか、それとも現実でお見舞いに来ていた詩織によるものなのかは不明。

物語終盤に、昏睡している翼に対し詩織が声をかけ続ける伏線回収があるのではないか、
と密かに予想しています。
Q.事故で全員が記憶喪失となったのはなぜ?
事故で4年間昏睡状態となっている翼の夢の中で起きた事故だったから。
家族が全員無傷だったのも全員同時に記憶喪失だったのも、夢の中の都合のいい設定。
颯太曰く「一家全員記憶喪失なんてあり得るわけないだろ」。
翼が「一家記憶喪失」という都合のいい設定の夢を見ていた理由については、
現実では役立たずだった自分が、
夢の中では家族を再構築したり、
現実では陰湿ないじめから親友の中嶋と関係を回復したりと、
色々と活躍するヒーローになるため、と考察している。

しかし先述した通り、
「翼が夢の世界を構築した」という確定的な証拠はなく、
兄の颯太や父の翔など、他の人物が円満な家庭を構築するために夢の世界をコントロールしていた可能性も考えられます。
Q.病院から家に帰ると、家の中は掃除・整理がされていない理由
お互いを見ない家族、使われないリビングなど、元々は荒んだ家庭であった現実の名残りであると思われる。
Q.家族は全室鍵付きの個室なのはなぜ?
具体的な理由は明かされていない。
家族間の仲が険悪だったことが理由としてまず考えられる。

ただし、翼が祖父の耕三の部屋に入ろうとすると、祖母がそれを阻止しようとする場面があったりと、
他にも色々な理由があるものと思われる。
Q.翼の部屋は「死」という文字が壁に書き殴られているのはなぜ?
学校でいじめに遭った翼が壁に書き足す場面があり、心に傷を負うたびに壁を「死」で覆っていったものと考えられる。
Q.翼の部屋に置いてあった家族写真の顔の部分が黒く塗りつぶされているのはなぜ?
お互いを見ない家族、使われないリビングなど、荒んだ家庭となった時代の名残りであると考えられる。
過去の翼が、急に暗くなった理由とも関連があるかもしれない。

個人的には、カメラの夢が絶たれた颯太がやったのかなと思った時期もありました。なにせ家族「写真」なので。
2話《作中におけるループ一周目》
Q.翼が、中嶋を主導としたいじめに遭っていた理由は?
突然サッカー部をやめ、親友の中嶋を「気持ち悪い」と吐き捨てるようになるなど、暗く変化した翼。
それに対し、周囲が「暗い」「あいつがいると空気が悪くなる」と敬遠するようになる場面が確認されており、そこからイジメに発展したものと思われる。
3話《作中におけるループ一周目》
Q.過去の翼が暗くなった理由は?
現時点では詳細に明かされていない。
家族間でのギスギスの蓄積や、颯太に関する色々なトラブルなども関係あるのかもしれない。

「なにか決定的な出来事があって、それを境に暗くなったのかな…
漫画的にはそれが映えそうだな…」というメタ的な予想をしていますが、
実際は家庭のギスギスによりじわじわと暗くなっていったパターンがリアルなのでありそうです。
7話《作中におけるループ一周目》
Q.詩織は放課後、穴水秀太という社会人とデートをしているが、一体なぜ?
記憶を失う前の詩織は、SNSで知り合った年上の男性と頻繁に連絡を取っていたらしく、その名残で穴水とデートをしていた。
なお、夢の中での穴水は詩織が未成年だったことを知らなかった。
現実でも穴水秀太という人物と詩織は面識があるらしいが、
なぜ穴水のことを知らない昏睡中の翼がそのことを知り得て、夢に反映されたのかは不明。

詩織が昏睡中の翼へのお見舞いの際に独り言として漏らしていて、それを翼が無意識に聞いていたのか、
あるいは
詩織も同じ夢を見ているので、自分の知り合いを無意識に登場させたのか。
9話《作中におけるループ一周目》
Q.翼の部屋のカメラが起動しなかった理由は?
翼の兄である颯太がカメラの持ち主。
家族がきっかけで破損したために、カメラが起動しなかったものと思われる。
なお、夢の中で颯太はそのことを翼に思い出させないようにしているような描写が見られる。
Q.詩織視点で、翼が一瞬「家族は笑顔じゃないと」と冷酷なキャラ変したように見えた理由
現時点では詳細に明かされていない。
しかし、今見ている現実が実は夢の世界であることに翼自身も無意識に気づいているため、
翼の本音と本性が出た可能性がある。
10話《作中におけるループ一周目》
Q.父親の翔によって、家族旅行のドライブ中に家族全員眠らされ、事故が引き起こされたが一体なぜ?

父親の翔が一家心中を図ったものと思われる。
奇しくも現実で起きた事故と同じような形であり、
現実の方の事故も翔が関わっているものと私は考えています。
これをきっかけに、2回目の一家記憶喪失ループに突入する。
この際、父親の翔は家から消え、颯太が代わりに父親を演じるようになっている。
11話《作中におけるループ二周目》
Q.兄の颯太が、新しいスマホを家族全員分用意し古いスマホを廃棄させたり、翼に対するいじめを未然に予防した理由は?
兄の颯太が憧れる、平和な家族の形を保ちたかったからだと思われる。
ただし、そもそもループ二周目から颯太がなぜ夢の中に干渉できるようになったかは不明。

先述した通り、颯太はただのNPCの可能性もあるため、
実際は颯太というモデルを利用して夢の世界をコントロールしたい黒幕の意思、もしくは翼の無意識かもしれません。
Q.父親の翔がハンバーガーショップで働いている理由
父親の翔が、2年前にリストラされた後から勤務している店。
ちなみに夢の中の一ノ瀬家にスーツ姿で帰宅している描写もあったが、ハンバーガーショップのアルバイトという状況と矛盾が生じることになる。

個人的には、スーツ姿でバイト先を往復することで、
会社勤めをカモフラージュしているのでは、と予想しています。
理由としては、一ノ瀬家の面々に経済的な不安を与えないためですね。
12話《作中におけるループ二周目》
Q.父親の翔がなぜか翼たちを覚えていない理由
不明。
一部の人物は翔のことを認識していたが、翔の方は一ノ瀬家のことを認識していない様子だった。
もちろん翔も単に記憶を失っているだけと考えることができるが、
他に考えられるのは、
一周目までは他のキャラ同様、父親の翔も意識と思考を持って一ノ瀬家の夢に参加していたが、
一周目ラストの行動によって、夢をコントロールする何者かによって設定が変更され出禁になった、というもの。

二周目にハンバーガーショップで働く翔は、現実の翔と同じステータスではあるものの別物であり、
ゲームの村人のような、翼たちが生み出したNPCなのかもしれません。
また先述した通り、夢の世界の颯太もこのようなNPCの可能性がある。
Q.母親である美奈子が、元々の父親である翔に関して辛辣な物言いで、思い出したくない理由
2年前、翔が知らない女性と共にその女性の家に入っていくのを見たという「浮気された」記憶がよぎったためと思われる。
一方で、自分が翔のことを見下していたという負い目も無意識下にあり、余計に思い出すことを拒んでいた。
Q.颯太が部屋で一人、「思い出さなければ傷つかなくて済むのに そのためにここがあるのに」とこぼした理由
明らかに夢の世界であることを把握している。
この世界が夢であることにいち早く気づいた可能性もあるが、
二周目当初から家族に対して「自分が父親である」という大胆な嘘をついていることや、他の意味深な描写の数々から、
夢の世界が発生している理由を把握している可能性が高い。
Q.翔が、他の女性や子供と同じ部屋に住んでいる理由
詳細には明かされていない。
おそらく家庭の不和で感じた居心地の悪さから逃れたり、
円満な家庭を別の場所で感じたいといった理由が考えられる。

翔曰く「交際していない」らしいが、その詳細な真偽は不明。
というか単純に信用していいのかその言葉。
13話《作中におけるループ二周目》
Q.颯太が、母親の美奈子に対し「あの事故の真相まで思い出したら、お前らはもう家族じゃいられなくなる」と脅す理由
明らかに事故の真相に関する何かを兄の颯太は把握している。

家族でいられなくなる理由は、
①「故意に事故を引き起こすような真似」を家族の誰かがしていたと判明した場合、家族が疑心暗鬼になり崩壊しかねないから
②犯人がそのような行動に至った原因が、家族に衝撃を与えるようなものである
以上のふたつが考えられます。
14話《作中におけるループ二周目》
Q.過去の記憶にて、母親の美奈子が翼に対し車中で「秘密にしてね 今日くらい言うこと聞いて 最後なんだから」と言った意味深なセリフの理由
不明。
ただし、上述した一家心中に関して、母の美奈子が関わっている可能性が浮上している。

怪しげな薬を盛っているところを翼に見られてしまうなどした時に出たセリフではないか、と予想しています。
Q.颯太が、翼に対し「楽しければいい 笑えてればいい だからずっと忘れたままでいいんだ 何度繰り返しても」と伝えた意味深な言葉の理由
やはり夢の世界のループ構造を把握している。
Q.回想にて、翔が事故後と思われる車のそばで大怪我をした翼を抱きながら、「ごめん」と言っていた理由
単に事故を起こしたから謝っている可能性もなくはないが、
一家心中を引き起こした結果、良心の呵責で謝っている可能性も高い。

あるいは、真犯人(または共犯)は他にいて、翔は止めようとしたが、
優柔不断故に止められなかった結果の謝罪かもしれません。
Q.颯太が翼を思いながら一人で呟いた「全部思い出したら、お前はまた失うことになる」という言葉の意味
何を思い出したら何を失うのかは不明。
「現実の険悪な家族仲」を思い出すとまずいのか、
「ここが夢の世界であること」を思い出すとまずいのか、
「事故の真相」を思い出すとまずいのか、
あるいはどれを思い出してもまずいのか。
15話《作中におけるループ二周目》
Q.母親の美奈子が、翔の逢瀬相手の子であるけんたに「遊びに行こっか」と声をかけた理由
翔に対する色々な感情から「この子供を殺せば」とまで思い詰めた末の誘拐未遂。
翔がその様子を見て「迷子だったけんたを見つけて、家の前まで連れてきてくれた」と解釈し、事なきを得た。
Q.母親の美奈子はけんたとは初対面だったが、しかし美奈子の部屋にあった日記には、けんたに関する記述があったのはなぜ?
現実で知り得た情報が無意識に夢に投影されたのかもしれない。
Q.母親の美奈子の部屋にあった日記には、「ごめんなさい ごめんなさい ごめんなさい」「取り返しのつかないことをしてしまった ごめんね」などと書かれたページがある。

美奈子に関する「取り返しのつかないこと」となると、
事故のことを指している可能性がまず考えられます。
大穴で、颯太のカメラの破損が実は故意だった可能性もあるかなと。そうだとすると結構な闇。
Q.母親の美奈子は日記を見て「なんで忘れてたんだろう この世界はおかしい 翼はもう───」となにかを思い出している
翼は4年間昏睡状態に陥っているため、そのことを思い出した母親の美奈子が、この世界そのものが異常であることに気づいたものと思われる。
Q.そんな母親の美奈子に対し、颯太は「ごめん 時間切れだ」と意味深な言葉を言い残している
夢の世界の仕様を颯太がある程度把握していることがうかがえるが、
「時間切れ」が何を意味するのかは不明。

これ以上泳がせる時間は無くなった、という意味なのか、
あるいは夢の世界に何かしらのルールがあるのか。
ここに関しては本当に考察が難しいです。
16話《作中におけるループ二周目》
Q.翌日、母親の美奈子とその部屋がなくなっている
何か(おそらく夢の世界であること)に気づいたから翔や美奈子は存在を消失したのではないか、と耕三は語っている。
しかし夢の世界であることに気づいてはいるもののその事実から目を逸らしている者もいるが、
そういった人物は消えていなかったりする。

この世界の違和感を他の人物に触れ回るなどして、
夢の中の「平和な家庭」を崩壊させる可能性のある因子が消されている可能性もある。
Q.祖父の耕三は美奈子の消失や翔のことも覚えており、2000回ループした記憶や記録を持っている
ループは実際しているのだが、2000回という回数が真実かは不明。

耕三は夢の中でも物忘れが激しくなっている上、数千回という膨大な回数ともなると、
カウントミスやカウント忘れがあってもおかしくはないかなと個人的に思います。
なお、翔が心中事故を起こした影響で記憶は引き継がれるようになり、真相に近づこうとしてもループが発動しなくなっているらしいが、その具体的な理由も明かされていない。
17話《作中におけるループ二周目》
Q.颯太は、真相を話すよう迫る翼に対し「真相を知れば全部がわかる 母親が消えた理由も 繰り返しの秘密も」と語る
ここで偽の翔を名乗る人物が颯太という人物であることが明かされた。
また、その口ぶりから大方の真相を把握している可能性が高く、
なぜ夢が繰り返すかの理由もやはり知っているようである。
21話《作中におけるループ二周目》
Q.夢の中で、颯太は翼に対し「お前が目覚められないのは、過去を受け入れてないからだ」と語るが、その言葉の意味とは

ここでいう「受け入れられない過去」が家庭の不和を指している可能性もありますが、
実は一家心中事故の真相を翼は全て見ていて、しかしショッキングな内容だったために目を背け忘れようとしている可能性があるのかなと、
個人的に考えています。
Q.夢の中で、祖母の幸恵が翼を崖から突き落とした理由
祖母の幸恵は夢のなかから目覚めたくないために、真相に近づこうとする翼を突き落としたものと思われる。
ここで《3回目のループ》に突入する。
23話《作中におけるループ三周目/現実》
Q.「家族みんなで笑っていたかった それだけでよかった だからもういいんだ 夢から覚めなくて」とドッペルゲンガー翼が思ったその直後、昏睡状態から4年ぶりに目覚めたのはなぜか。
翼が夢の中で満ち足り始めた時に目覚めてしまっているため、
翼の意志ではない他の者の意思によって夢から叩き起こされた可能性がある。
夢の世界で翼が何かしらの条件を満たしたのか、
現実の世界で翼に動いて貰いたくなった誰かの陰謀なのか、
その辺りの理由は明らかにされていない。
Q.昏睡状態から目が覚めたはずなのに、引き続き夢の世界にもログインできているのは?
強い願望やストレスによって同じ夢を見ているのでは、と中嶋から語られた。
つまりヒーロー願望が強すぎるのかもしれない、と翼は語っている。

しかしこれまで再三に渡り触れてある通り、
夢の世界に関して詳細に把握しているのは颯太であり、
颯太や家族の誰かによって夢の世界が構築されている可能性もあると考えています。
25話《作中におけるループ三周目/現実》
Q.翼が「事故のことをよく覚えてない」と語った際の、中嶋の意味深なリアクション
本編では特に明かされていない。
単に気を遣ったのか、
あるいは翼の思っていた事故の真相とは異なる事態だったのか。

個人的に結構気になってる場面です。実は中嶋も何か知ってる部分があるのでは…意味深。
26話《作中におけるループ三周目/現実》
Q.詩織が翼に対し「何にも知らないくせに。事故の後、ウチがどんなにめちゃくちゃだったか」と語っている理由
事故の後、祖父の耕三は病気が進行し寝たきり状態となっていた。
父親の翔と母親の美奈子は不自然に明るくなっている。
また、詩織曰く「事故の後は、他の家族は自分のことばかりで誰も助けてくれなかった」と不信感を募らせている。
Q.詩織の逢瀬相手である穴水秀太は、夢の中だけでなく現実にも存在しているらしい。しかし、なぜ夢の中の翼がそのことを知っているのか。そしてなぜ、現実で面識のない人物が夢の中に出てきているのか。

詩織が昏睡中の翼に語ったのか、
詩織自身が夢に穴水を無意識下で出演させたのか、
あるいは穴水の存在を他の誰かが把握しているのか。
考えられるのはこの辺りだと思います。
Q.颯太による「気をつけろ。お前の夢はまだ終わっていない」という独り言の意味
実際問題翼はまだ夢は見続けているためその通りではあるのだが、
「翼がどのような状態になると夢の世界から卒業するか」という条件まで把握していそうな口ぶりである。
27話《作中におけるループ三周目/現実》
Q.颯太による「夢が終わらないのは理由がある。あいつを信じるな」という言葉の意味と“あいつ”の正体とは
やはり夢が終わらない条件について把握していそうな口ぶりである。
また、「あいつ」とは一体誰のことを指しているのか。

「あいつ」を信じるな、ということは誰かが嘘をついていることになります。個人的には翔か詩織あたりを指しているのではないかなと。
なお、その後家族が颯太の存在に触れた後は、颯太が翼の夢に登場し、今度は「この夢はもうすぐ終わる」と言い残しており、
その後はもう、夢を見ることは無くなっている。
この際、颯太が翼の兄であることが思い出されており、
だとするとこの夢の世界を脱する条件は「颯太を認識する」「颯太と向き合う」といったことなのかもしれない。
Q.鍵が空いていた祖父の耕三の部屋に入った翼は、黒板に「一家全員記憶喪失」という記載を発見する。
夢の中の出来事が、なぜ祖父の耕三の部屋に書かれているのか。
そして、祖父の耕三の部屋で意識が途切れる直前 翼の肩に手を置いたのは誰なのか。翼を部屋まで運んだのは誰なのか。
少なくとも、犯人は祖母の幸恵ではないことが判明している。
また、自称ではあるものの妹の詩織も「自分ではない」という旨の話をしている。…が、口頭なので完全にシロではない。
なお、母親の美奈子が食事に睡眠薬を投入している可能性があり、意識が途切れるのはその影響と考察できる。(というか私の中で、薬を入れるのが母親というイメージが出来上がってる気がしないでもない)
また、意識を失った翼を部屋まで運べる人物は、単純なパワーで言うと男性である翔しかいないと思われる。翔はそれほどパワーは無いように見えるが、ある程度運ぶくらいはできるだろう。

夫婦で計画して、
母親の美奈子が眠らせ、父親の翔が翼を運んだのかもしれません。
四年前の事故も、
美奈子が睡眠薬係、翔が実行犯ではないか、というのが私の予想です。
Q.目覚めた翼の枕元に「夢ヲ詮索スルナ」という謎のメモ書き。夢の話は中嶋にしか伝えていないのに、誰が何の目的で置いたのか
祖父の耕三のいる夢に縋りたかった、祖母の幸恵による行動だったと思われる。
28話《作中におけるループ三周目/現実》
Q.祖父の耕三の部屋は、鍵がなくなっているため普段は空いていないという。では、あの時は一体誰が何の目的で、どうやって祖父の耕三の部屋の鍵を開けていたのか。
この点に関しては、犯人は祖母の幸恵ではないことが判明している。
Q.颯太から翼に、夢の中で「気をつけろ、また見られてる」と警告が発せられる。

「現実世界の翼が誰かに見られているかどうか」を、
離れた場所にいる颯太は本来把握しようがありません。
そのため、夢の中の颯太はやはり翼が無意識下で作り出したNPCか、
あるいは翼に味方したい家族の誰かが作り出した可能性がある。
Q.その後起きた時、枕元に「夢を詮索スルナ!!」の手紙が。
翼は、祖母の幸恵が夢の中と同じ呼び方をした点を指摘。
手紙を残したのは、祖父の耕三のいる夢に縋りたかった祖母の幸恵による行動だと睨んでいる。
Q.手紙の犯人探しの際に、捕まえた詩織が浮かべる意味深な表情の意味とは
色々と予測はできるが、これだけでは根拠のある説明が難しいところ。
詩織に関する掘り下げに期待である。
Q.翼の食事に謎の薬を投入する母親の美奈子の目的とは
夫婦で計画して、母親の美奈子が眠らせ、父親の翔が翼を運んだのかもしれない。
また、再三に渡り触れている通り、一家心中の際も同じように美奈子が全員を眠らせ、翔が実行犯を務めた可能性がある。
30話《作中におけるループ三周目/現実》
Q.家族の誰もが頑なに颯太の話をしようとしなかった理由は?
そして翼が颯太の部屋の存在を忘れていた理由は?
家族の中で颯太という存在がタブーになっている。
家を出ていった存在とはいえ、これほどまでにタブー視されるのは異常であり、
他に理由があってもおかしくはない。
また、翼が颯太の部屋の存在を忘れていた理由も気になるところ。
翼は「都合の悪いものは見ないようにする」癖があり、
颯太や颯太の部屋も思い出すと都合の悪い何かに繋がり得ると無意識に判断したのかもしれない。

例えば、颯太のことを思い出すと、
颯太が救出にきた事故のことを思い浮かべてしまい、
その流れで事故の真相を思い出してしまう、とか。
31話《作中におけるループ三周目/現実》
Q.祖母の幸恵が飲んだ甘いお茶は、四年前の事故の際と同じ味だった。誰かに薬を盛られた可能性が高いが、果たして。
なお、颯太と帰省する際、翼が飲んだ紅茶からも甘さを感じていた。
母親または父親によって薬を盛られている可能性がある。
32話《作中におけるループ三周目/現実》
Q.事故の真相は酔い止めのジュースと称して、母親の美奈子が薬を盛り、何かしらの事件を目論んだと見られる。その際、颯太が車に駆けつけた描写があるが、詳細な真相は?
颯太は皆が昏睡した車中に駆けつけ、その後は車のハンドルを握っているシーンが描写されている。
しかしこれらの場面からいくつかの謎が浮かび上がります。

①昏睡した車に颯太が乗り込めたということは、
車は一旦停止した状態だったことになるが、なぜ停止していたのか?犯人が家族に対して最後の挨拶でもしていたのだろうか?
②運転席にはどのように乗り込んだのだろうか?運転手(おそらく父の翔)から颯太が力ずくで奪ったのだろうか?
③最終的に颯太がハンドルを握ったまま事故に繋がったのか?それとも、途中で誰かが運転を妨害したのか?
33話《作中におけるループ三周目/現実》
Q.母親の美奈子曰く「颯太にはもう会えない」
この言葉の真意はどういうことなのだろうか。
この家を嫌い、かつ行方がわからない颯太だからもう会えないだろう、とシンプルな意味で受け取って良いのか、それとも。
34話《作中におけるループ三周目/現実》
Q.颯太と文乃と共に暮らす「けんた」という子供に、翼は会った記憶があるが…?
さらにその後、けんたの母親も登場。
妹の詩織のデート相手が夢の中にも登場していたりと、
夢と現実がどのようにリンクしているかは興味深いところである。

文字通り皆で作り上げた夢なのかもしれません。
37話《作中におけるループ三周目/現実》
Q.父の翔が、テレビで颯太たちを見つけて焦る母の美奈子に「大丈夫 今度こそ僕ら理想の家族になれるから」と語る意味
少なくとも翔と美奈子は何か一つの目的に向け、共犯関係にあるものと思われる。
そこに祖父や祖母、妹や翼がどの程度絡んでいるかは不明である。
41話《作中におけるループ三〜四周目/現実?》
Q.颯太との帰省の際、一ノ瀬家が山内家に変化してしまっていた。そしてその後「一家全員記憶喪失」をはじめから見ることになる(颯太も含め)。
なお、現実(?)では父親の翔が一家全員に薬を盛ったと思しき描写が見られる。

どこからが夢で、どこまでが現実なのかの判断が難しいが、
家に帰るどこかのタイミングで眠らされたものと思われる。
今後の動向に注目したい。
コメント