副甲状腺機能低下症は、副甲状腺ホルモン(PTH)の分泌不足により血中カルシウムが低下し、リンが上昇する内分泌疾患である。[1]
原因
最も一般的な原因は甲状腺や頸部の手術による副甲状腺の損傷である。自己免疫、重度の低マグネシウム血症、先天的な副甲状腺欠損などでも起こる。[1]
症状
口唇や手足のしびれ、筋けいれん、テタニー、腹痛、不整脈、けいれん発作などがみられる。重症の筋けいれんが喉頭に及ぶと呼吸困難を起こすことがある。[1]
診断
PTH、血中カルシウム、マグネシウム、24時間尿中カルシウムなどを測定し、必要に応じて心電図やCTで合併症を評価する。[1]
治療
カルシウムとビタミンDの補充が基本で、通常は長期にわたる。重度の低カルシウム血症や持続する筋収縮では静脈内カルシウム投与が必要となる。PTH製剤が選択される場合もある。[1]
関連項目
原発性副甲状腺機能亢進症、
アジソン病(原発性副腎不全)、
先端巨大症を参照。
エビデンス・科学的評価
治療目標は症状を抑え、カルシウムとミネラルのバランスを保つことである。補充量は血液・尿検査をみながら調整する。[1]
安全性・注意点
カルシウムやビタミンDを過剰に補充すると高カルシウム血症・高カルシウム尿症を起こし、腎機能障害や腎不全につながる場合がある。けいれん発作や呼吸困難は緊急症状である。[1]