浮腫(むくみ)

最終更新:2026年8月20日

浮腫(むくみ)は、組織の間にある間質液が過剰に増えて生じる腫れである。毛細血管内外の圧、血漿タンパク質、血管透過性、リンパ流などのバランスが崩れることで起こる。[1][2][3]

浮腫が起こる仕組み

毛細血管組織の間の水分移動は、静水圧、膠質浸透圧、毛細血管壁の透過性、リンパ系による排液などによって調節される。これらのいずれかが大きく変化すると、間質に水分がたまり浮腫が形成される。[2][3]

主な機序

浮腫の主な機序には、静脈圧上昇などによる毛細血管静水圧の上昇、アルブミン低下などによる血漿膠質浸透圧の低下、炎症熱傷などによる毛細血管透過性亢進、リンパ流の障害がある。複数の機序が同時に関与することもある。[2][3]

原因

心不全腎疾患肝硬変、妊娠、静脈不全、深部静脈血栓症、リンパ系の障害、甲状腺機能低下、薬剤など幅広い原因がある。塩分摂取、暑い環境での長時間の立位や歩行などがむくみに関係する場合もある。[1][2]

片側か両側か

急に片脚だけが腫れる場合は深部静脈血栓症、蜂窩織炎、外傷など局所的な原因が考えられる。両側性・全身性の浮腫では心不全、肝疾患、腎疾患など全身性の原因を検討する。[2]

圧痕性浮腫

指で圧迫した跡が残る圧痕性浮腫は体液貯留や静脈系の問題などでみられる。リンパ浮腫でも初期には圧痕を認めることがあるため、圧痕の有無だけで原因を決めることはできない。[2]

検査

原因に応じて、腎機能・尿蛋白、肝機能・アルブミン、BNP、甲状腺機能などの検査や、心電図、胸部画像、心エコー、静脈超音波などが用いられる。検査は浮腫の分布、経過、既往歴、薬剤歴などから選択される。[2][3]

治療

治療は原因に合わせて行う。心不全や腎・肝疾患に伴う体液過剰では利尿薬が使われることがあり、慢性静脈不全では下肢挙上や圧迫療法が利用される。ただし末梢動脈疾患では圧迫療法が適さない場合がある。[1][2]

エビデンス・科学的評価

浮腫は、毛細血管から間質への水分移動の増加またはリンパ排液の低下によって生じ、心臓・腎臓・肝臓・静脈・リンパ系など多様な病態が原因となる。[2][3]

安全性・注意点

肺水腫は生命を脅かすことがあり即時の対応が必要である。また急な片側下肢腫脹では深部静脈血栓症などを含むため、原因の評価が重要となる。[2][3]

参考文献・参考情報

  1. MedlinePlus: Edema ↩本文
  2. NCBI Bookshelf: Peripheral Edema ↩本文
  3. NCBI Bookshelf: Physiology, Edema ↩本文

カテゴリ:循環器 / 症状・疾患 / 腎臓

タグ:むくみ / 体液 / 浮腫

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