【#鬼滅の刃】月の呼吸の使い手・上弦の壱「黒死牟」について【縁壱と巌勝】

漫画

強さを求める引き換えに仲間や誇りを捨て去っていった結果、残ったのは醜い化け物、という昔話、寓話のような展開に。
最期は「縁壱のようになりたかった」という自分の想いを表出し、
縁壱と良好な関係だった頃に、自身が贈った笛だけを残しこの世を去ることとなりました。
巌勝は決して良い人間、褒められた人間ではありませんが、
普通の人間に近い精神性を持つ人間ではあったかなと思います。
巌勝の行なってきたことや心情は、確かに嫉妬心剥き出しで鬼狩り組織も裏切って、鬼狩りを応援する読者からすると醜いものに映りがちではあるものの、
一方で子供の頃からすでに圧倒的な弟の劣等者であることを理解し、それでも頼れる兄として生き続けなければならないプレッシャーはそれなりに重いものだったと思います。

これについては縁壱が強すぎたことによる唯一の弊害と言いますか、縁壱がほどほどの強さであれば、
巌勝も多少のコンプレックスはあれど普通の人の嫉妬心や羨望の範疇に収まっていた部分はあったのかなと。

巌勝の選択

黒死牟の正体は弟に対する嫉妬と羨望、ただひたすらこれに尽きると思います。
本編では敵として登場しましたが、縁壱に対するコンプレックスを解消する手段として合理的だったのがたまたま「鬼になること」であっただけで、
他に方法があればそのやり方で自分なりに生きようとしていたのだろうなぁと。
縁壱以外はどうでもいい、というある意味無惨にも似た価値観を持つ鬼ではあります。

ちなみに無惨からの巌勝に対する認識は「ビジネスパートナー」。
無惨にとって巌勝は、
元々が敵対していた鬼狩りであったことや、交渉の結果自分の組織に取り込んだこと、縁壱の兄という唯一のポジションであり痣を発現させた実力者であること、作戦は忠実に遂行する姿勢などから、
単なる部下というよりはある程度対等な部分もあるビジネスパートナーという認識になったのかなと推察。

ひたすら弟という存在にとらわれ続けた人生であった鬼、黒死牟。
鬼狩りでトップクラスの実力者になり、その後は最強の上弦になり、
それでもなお自分のコンプレックスが晴れなかったことを見ると、
やはり縁壱でしか彼の心は癒せないのかなといったところ。

はい、では今回はここまで。
また次回お会いしましょう、さようなら。

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