【シゲル、ハヅキ】アニメポケモンジョウトリーグを振り返る【ジュンイチ、モエ】

ポケモン
※記事内容につきましては、作品に触れた個人の主観に基づく感想・考察になります。

予選リーグ第2試合:モエ vs ジュンイチ

さて、ここでサトシ以外のトレーナー同士の対戦。

予選リーグは合計3人が決勝トーナメントの切符を賭けて争われるのですが、

サトシの予選リーグ二戦目の対戦相手であるジュンイチとモエの対戦が行われます。

炎使いのモエに対してサトシ同様に水タイプのニョロゾをぶつけるジュンイチ。

…ですが、

命令を出そうとニョロゾに向かって指を指す際に体のバランスを崩し転倒。

さてこれだけでおわかりかと思いますが、格好をつけようとしてドジをしてしまう、非常に抜けたキャラクターです。

指示を受けることが出来なかったニョロゾは何も出来ず、

あえなくマグマラシに倒されてしまいます。

 

見事ジュンイチ戦を制したモエ。抱き合って喜ぶモエとマグマラシが可愛いですね。

モエが予選リーグを1勝1敗、勝ち点3で終えたところで

現時点での予選の通過条件を見てみましょう。

サトシ:1勝 勝ち点3

モエ:1勝1敗 勝ち点3

ジュンイチ:1敗 勝ち点0

つまり

予選最終戦の サトシ vs ジュンイチ の結果が

サトシが 勝利or 引き分け でサトシが予選通過

ジュンイチが 勝利で全員同率ポイントとなり総当たりとなる、

という状況。基本的にはサトシが有利ですが果たして…?

予選第3試合:サトシ vs ジュンイチ

ジュンイチの使用する戦術…飛び道具を中心とした中距離戦】

ついに始まった予選リーグ最終戦。

サトシはピカチュウを、ジュンイチはマリルリをそれぞれ繰り出したところからバトルは開始。

空中に飛び上がってから放水攻撃を行うマリルリですが得意のスピードで回避するピカチュウ。

一進一退の攻防が行われますが、相性で勝るピカチュウが10万ボルトを直撃させマリルリを瀕死にします。

続いてジュンイチが繰り出したのはレアコイル、電気タイプ対決が始まります。

しかしこの対戦は一方的なものに。

マリルリ戦でのダメージもあってかレアコイルの電磁波攻撃やトライアタックをまともに受けてしまうピカチュウ、あっという間に倒れてしまいます。

サトシが2体目として繰り出したのはヒノアラシ。

はがねタイプを併せ持つレアコイルには相性抜群。

……のはずでした。

 

ヒノアラシは得意のかえんほうしゃを影分身でかわされ、

さらに影分身となったレアコイル達が一斉に電磁波攻撃。

最後はピカチュウ同様に最大火力のトライアタックを食らい、ヒノアラシは瀕死に。

サトシ最大戦力であるピカチュウと相性で不利なヒノアラシを立て続けに撃破したレアコイル、

勝負はあっという間にジュンイチのペースとなってしまいます。

レアコイルの電磁波は高い拘束能力があり、

ピカチュウの電撃とは違い一度命中すると標的はまともに身動きができなくなってしまいます。

いわばハメ技のようなものでとにかく電撃の命中を受けないようにする必要があります。



サトシが最後に繰り出したのはフシギダネ。

はっぱカッターを繰り出しますが、レアコイルは得意の影分身で回避を図ります。

しかしフシギダネがつるのムチで一掃。

レアコイルがトライアタックで攻め込みますがムチを利用し回避、反対に「やどりぎのタネ」をレアコイルに絡みつかせてしまいます。

結果レアコイルはじわじわと削られ瀕死に。

散々電磁波で拘束し苦しめてきたレアコイルをやどりぎのタネで拘束することで倒すという、

意趣返しのような決着を迎えました。

 

ジュンイチの最後のポケモンはメガニウム。

先ほどの電気タイプ対決同様、奇しくも草タイプ同士での対決が始まります。

互いに草タイプの技を繰り出しあいダメージを与えあう展開。

この対戦に関しては互いに「負けられない」という思いが非常に伝わる一進一退の攻防が見られます。

この対戦で勝たなければならないという思いはポケモンも同じ、

特につるのムチで殴り合うシンプルな展開はこれまでの対戦が戦術的だった分とても熱く感じられます。

両者の熱い想いが激突した結果…

 

フシギダネとメガニウムが同じタイミングで瀕死になり、勝負は引き分けに。

サトシが先行しジュンイチが逆転、

最後は草タイプ同士の意地がぶつかり合うデッドヒートとなりました。

この結果最終ポイントは

サトシ:4、モエ:3、ジュンイチ:1

となりサトシの予選通過が確定。

ジュンイチとモエの想いを背負い、16人だけが進める決勝トーナメントに挑むサトシなのでした。

決勝トーナメントへ進出

さていよいよ選ばれたトレーナーのみが進める決勝トーナメント。

サトシの初戦の対戦相手は…

はい、「ジョウトリーグと言えばこれ」と言う方は多いでしょう。

サトシ vs シゲル、アニメ第1話から続く因縁の戦いがいよいよ決着します。

そしてここでサトシとシゲルの初めての対決が回想で流されます。

サトシとシゲルの初バトルは釣り。

この時互いの竿に一つのモンスターボールがかかってしまい、力づくで取り合おうとするのですがボールが古びていたこともあり真っ二つに割れてしまいます。

サトシとシゲルはこの破片をそれぞれ「ライバルの証」として大事に持ち歩いているのでした。

決勝トーナメント1回戦:サトシ vs シゲル

シゲルの使用する戦術…バランスの取れたパーティによる柔軟な対応】

いよいよ始まったサトシ vs シゲル。

決勝トーナメントからは6対6のフルバトル、

サトシはケンタロスを、シゲルはニドクインを繰り出します。

岩のフィールドを破壊しダメージを与えるニドクイン、負けずに突進をしかけるケンタロス。

しかし突っ込んでくるケンタロスのツノをがっしりと掴んだニドクインは破壊光線を超至近距離で放ち、瀕死に追い込みます。

サトシの象徴とも言える「ポケモンを突っ込ませる攻撃」を真っ向から叩き潰したシゲル。

サトシはヘラクロスを繰り出しますがそれに合わせてシゲルはブーバーに交換、相性で優位に立とうとします。

ブーバーは必殺の大文字攻撃を繰り出し、さらにその炎を自分の身体に纏いヘラクロスに密着。

身動きが取れない状態で大文字並の火炎をまともに食らってしまいます。

もはやここまでかと思われたヘラクロスですがサトシの檄もあり復活、

相性をものともしない勢いでブーバーを返り討ちにしてしまいます。

互いに1体ずつを失った状態でシゲルが繰り出したのは、「シゲルの最初のポケモン」であるカメックス。

「シゲルが一体最初にどのポケモンを選んだのか」というのは当時話題になっていた部分もありますから、

ここでカメックスが登場したのは非常に盛り上がりました。

ブーバー戦のダメージもあってか、カメックスの凄まじい水圧の前に倒されてしまうヘラクロス。

さすがに最も長く連れているだけあり、その実力は伊達ではありません。


そこでサトシが起用したのがベトベトン。

カントーリーグでは大活躍したポケモンですが、シゲルのカメックス相手にもその力を遺憾なく発揮します。

 

カメックスの甲羅攻撃を真正面から受け止め、自慢の粘着力で動きを止めてしまいます。

これにはシゲルも驚いた様子。

無敵のマダツボミを完封しただけあり、シゲルの手持ち最強と思われるカメックス相手にも一歩も引きません。

そのまま押しつぶし勝負を決めたかと思われましたが、

カメックスの砲台を自由に出し入れできる能力が幸いしベトベトンの身体の下から激しく放水、大ダメージを与えます。

みすみすベトベトンを失うわけにはいかないサトシはポケモンを交代、

相性で有利なベイリーフを出します。

葉っぱカッターを甲羅で弾かれてしまうベイリーフ。

盛り上がる観客の中に混じって心配そうな様子で見守るモエちゃんが印象的です。

モエちゃん、キミがヒロインだったのか…?




しかしベイリーフの頭部に生えている葉っぱをくわえ、

ぐるんぐるんと振り回し始めるカメックス。

そのまま壁に打ち付けられ、ベイリーフは瀕死になってしまいます。

ケンタロス、ヘラクロス、ベイリーフと早くも3体を失ったサトシ。

勝負は完全にシゲルのペースとなってしまいます。

命運を分けるサトシの4体目はカビゴン、シゲルはウインディを繰り出します。

いずれもカントー地方から互いのトレーナーと歩んできたポケモン、

古参の視聴者にとっては嬉しい対決でしょう。

カビゴンの鈍重な攻撃は素早いウインディに命中せず、

火炎を浴びて火だるまになってしまいます。

動きが鈍い故に火柱から脱出することもできないカビゴン。

しかし必殺の破壊光線を炎の中から発射、ウインディはまともに攻撃を受けてしまい瀕死になってしまいます。

シゲルが繰り出したのは再び先鋒のニドクイン。

巨大な図体故に機動力がないかと思われていたポケモンですが、

尻尾を使った飛び上がり攻撃で予想外の一撃をカビゴンにお見舞いします。

しかしカビゴンも負けてはいません。

ニドクインの追撃を寝転がることで躱すと、メガトンパンチをニドクインに命中させ、

ウインディ同様に一撃必殺を決めます。

カビゴンの活躍で互いに残り手持ちポケモンが3体同士に。

ここでシゲルが繰り出したのはハッサム。

カビゴンの鈍重な攻撃を回避しハサミを直撃させ、やっとカビゴンを瀕死に追い込みます。

引き離されたくないサトシはベトベトンを再び場に出します。

ハッサムの物理攻撃をヘドロの身体で完封、勝負は貰ったかと思われましたが…

 

物理攻撃が効かないならこれはどうだ、とスピードスターが炸裂。

さすがのベトベトンもカメックス戦でのダメージの蓄積が祟ったでしょうか、

カビゴンに続く形でハッサムに瀕死にさせられてしまいます。

これで残る手持ちはサトシは1体、シゲルは3体。

いよいよ絶体絶命の崖っぷちまで追い詰められたサトシですが…

最後の一体はリザードン。

サトシの手持ちの中でも最強クラスと言えるポケモンが満を持して登場します。

さて炎タイプのリザードンに対して相性は最悪のハッサム。

放たれた火炎放射に対し飛び上がることで回避しようとしますがリザードンも同じく飛行能力を持つため追いつかれてしまい、まともに火炎放射を受けてしまいます。

さすがにリザードンのタイプ一致四倍弱点火炎放射を耐えることはできず(アニメにタイプ一致や四倍弱点という概念があるのかは知りませんが)、

ハッサムは瀕死に倒れてしまいます。



反撃の狼煙をあげたリザードンですが、ここでシゲルが繰り出したのはゴローニャ。

打って変わってリザードンにとっては相性最悪、

そこで炎技ではなく地球投げで勝負を決めようとします。

しかし地球投げの思わぬ弱点が判明、

ゴローニャの体重が重すぎてある高さまでしか持ち上げることができません。

ついには手を離しゴローニャを解放してしまうリザードン。

炎技も効かない、地球投げも出来ない、

ゴローニャが反撃を始めもはやここまでかと思われましたが…

サトシは竜の怒りを指示。

転がる攻撃を仕掛けるゴローニャに直撃、瀕死に追い込みます。

ついに最後の1体同士となったサトシとシゲル。

長きに渡る2人の戦いも、リザードンとカメックスのバトルをもって決着を迎えます。

果たして勝つのはどちらになるのか。

リザードンのかえんほうしゃをカメックスは高速スピンで弾き、

更にハイドロポンプがリザードンに直撃。

互いに最後の1体同士とはいえ相性はカメックスが有利、

次第にリザードンはカメックスの前に追い詰められていきます。

炎技はまともに通用せず、得意の地球投げを行おうにもハイドロポンプにより阻まれてしまう…

そんな時サトシはある作戦を決行します。

空中に飛び上がったリザードンは地表に向けて火炎放射を連発、フィールドを熱し始めます。

はじめは何をしているかわからない観客達ですが、

次第に熱く煮えたぎりはじめるフィールド。

地面を熱し、少しずつダメージを負い始めるカメックス。

シゲルは「狙いはこれか」と、カメックスにフィールドを冷やすため放水を指示します。

しかしこれこそがサトシの狙いでした。

 

熱されたフィールドがカメックスのハイドロポンプにより急速に冷やされることで大量の水蒸気が発生。

結果、フィールド内は完全に視界が遮断されてしまいます。

 

まともに戦っていてはカメックスに地球投げをする隙は生まれない、

視界を強制的に封じることでリザードンの得意な接近戦に持ち込むための作戦でした。

「フィールドを熱しカメックスにダメージを与える」と作戦を誤認させ、シゲルに消火活動をさせたわけですね。

サトシが得意とするフィールドコントロール能力がシゲルの対応能力を上回った瞬間と言えるでしょう。



シゲルとカメックス相手にもはやこのようなチャンスは二度と訪れません、

カメックスに抵抗されながらもリザードンは決死の地球投げを繰り出します。

 

結果カメックスが瀕死に、

サトシが因縁のライバル対決を制します。

優れた知略と対応力を武器とするシゲルが常に勝負を先行し、

フィールドコントロールと奇襲性に秀でるサトシが逆転勝利をおさめる、

名勝負だったと思います。

カントーリーグでは敗退のきっかけとなったリザードンが、

この戦いでは勝負を決める活躍をしたのも熱いポイントでしょう。

これにてサトシはジョウトリーグのベスト8進出が決定。

試合後、呆然とした様子のサトシに「引き分けのモンスターボール」を持ってくるどこか吹っ切れた様子のシゲル。

300話近くにわたるサトシとシゲルのライバル関係もここで一つの区切りを迎えますが、

回想を交えつつきっちりと2人の関係性を描写してくれたのはシゲルファンとしては嬉しいところ。

リアルタイムで視聴していた頃は「ああ…一つの決着を迎えたんだな…」と寂しい気持ちになりましたが、

それだけシゲルというキャラクターが魅力的なものだったのでしょう。

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