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肥満細胞活性化症候群(MCAS)

2026年8月20日 15:31 / 雨崎ハーリィ に保存された版

肥満細胞活性化症候群は、肥満細胞からのメディエーター放出によって、複数の臓器系に重い症状が反復して急に現れるまれな疾患群である。[1]

症状

皮膚の蕁麻疹、血管性浮腫、紅潮、消化器の悪心、嘔吐、下痢、腹痛、循環器の頻脈、低血圧、失神、呼吸器の喘鳴や呼吸困難などがみられる。診断上は、同時に2つ以上の臓器系が関与する重く反復性の発作が重視される。[1]

診断基準

診断には、典型的で重い反復性の全身症状、発作時に確認される肥満細胞活性化マーカーの一過性上昇、肥満細胞メディエーターを標的とする薬への反応という3条件をすべて満たす必要がある。[1]

検査

血清トリプターゼは現在もっとも肥満細胞に特異的な指標であり、発作時値が基準値の1.2倍に2 ng/mLを加えた値を超えることが基準となる。基準値だけが高いことは診断根拠にならず、正常な基準値でも疾患を否定できない。[1]

過剰診断を避けるための基準

MCASに似た症状は多くの疾患や状態でも起こり得るため、症状だけで診断することはできない。出典では、合意された診断基準を満たさないままMCASと判断される例が増えていることが問題視されており、発作時の客観的なメディエーター上昇と治療反応を含めて評価する必要がある。[1]

エビデンス・科学的評価

合意基準は、症状だけでなく発作時の客観的なマーカー上昇と治療反応を求める。非特異的な症状や検査だけに基づく誤診が増えており、3条件を一貫して適用する重要性が指摘されている。[1]

安全性・注意点

発作はアナフィラキシーとして現れることが多く、気道閉塞や循環虚脱によって生命を脅かす場合がある。急性の全身反応は緊急状態として扱う必要がある。[1]