← 編集履歴へ戻る

ペース呼吸

2026年8月17日 21:07 / 雨崎ハーリィ に保存された版

ペース呼吸は、一定のテンポに合わせて意識的に呼吸数を調整する方法である。研究では主に毎分10回未満のゆっくりした呼吸が、自律神経活動や心理状態に及ぼす影響を調べている。[1]

方法の特徴

呼吸数を自発呼吸より遅くし、一定の周期で吸気と呼気を繰り返す。心拍変動を画面などで確認しながら呼吸を調整する心拍変動バイオフィードバックも、ゆっくりした呼吸法の一つとして研究されている。[1]

生理的変化

ゆっくりした呼吸では、心拍変動と呼吸性洞性不整脈の増加が多く報告され、副交感神経活動との関係が示唆されている。脳波ではアルファ波の増加とシータ波の減少、画像研究では皮質・皮質下領域の活動変化が報告された。[1]

心理面

健康な参加者を対象とした研究では、快適さ、リラックス感、活力、覚醒感の増加や、不安、怒り、混乱、過覚醒の軽減が報告されている。ただし研究ごとに方法と結果が異なる。[1]

エビデンス・科学的評価

系統レビューは2,461件の抄録から適格な15研究を採用した。心拍変動などには共通傾向がみられたが、周波数領域の指標や心理的転帰には相反する結果があり、生理変化と心理変化の直接的な相関を検討した研究もほとんどなかった。[1]

安全性・注意点

この系統レビューは健康な人を対象とする研究が中心で、疾患のある人に対する安全性や治療効果を確立していない。体調不良を伴う場合に呼吸法を治療の代わりとして用いる根拠にはならない。[1]