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ビオチン(ビタミンB7)

2026年8月18日 10:46 / 雨崎ハーリィ に保存された版

ビオチンは、炭酸水素イオンを用いるカルボキシル化反応で補酵素として働く水溶性ビタミンである。1998年のNational Academies資料では、成人の目安量は1日30 μgとされた。[1]

働き

ビオチンは、哺乳類にある4種類のカルボキシラーゼに必要な補因子である。これらの酵素を通じて、脂肪酸の伸長、糖新生、ロイシンの分解、クエン酸回路につながる代謝に関わる。[1]

吸収と再利用

食品中のビオチンには遊離型とたんぱく質結合型があり、利用率に影響する要因は十分に分かっていない。生卵白に含まれるアビジンは小腸内でビオチンと結合し、吸収を妨げる。ビオチニダーゼは、たんぱく質の分解物からビオチンを遊離させ、再利用に関わる。[1]

摂取基準と食品

1998年のNational Academies資料では、成人の目安量(AI)は1日30 μgとされた。この値は乳児のデータと限られた摂取量推定から設定された。ビオチンは自然の食品に広く分布するが、濃度の差が大きく、含有量が調べられた食品も限られている。[1]

欠乏

ヒトのビオチン欠乏は、生卵白を長期間多量に摂取した場合や、吸収不良のある人がビオチンを含まない完全静脈栄養を受けた場合などで確認されている。皮膚炎、結膜炎、脱毛、中枢神経系の異常が報告されている。[1]

エビデンス・科学的評価

1998年資料の成人の目安量は、成人の必要量に関する情報が乏しいため、乳児の目安量からの外挿と限られた摂取量推定に基づく。平均必要量を設定するためのデータや、食品・サプリメントからの摂取量を全国的に推定したデータは不足している。[1]

安全性・注意点

1998年の食事摂取基準資料では、ビオチンの有害作用に関するデータが定量的リスク評価には不十分であり、耐容上限量は設定できないとされた。高用量の報告で有害作用が見つからなかったことだけでは、上限量を導けないと評価されている。[1]
サプリメントにも含まれるビオチンは、一部の臨床検査に大きく干渉し、見逃される可能性のある誤った結果を生じさせることがある。FDAは、ビオチン干渉によるトロポニンの偽低値について有害事象報告が続いており、干渉対策が済んでいない検査もあるとしている。[2]