概要
イチョウは古くから存在する落葉樹であり、現代では葉の抽出物が最も一般的な利用形態である。イチョウ葉製品は、認知機能障害や認知症、心疾患、不安、糖尿病、月経前症候群、統合失調症、耳鳴りなど多様な目的のサプリメントとして販売されている。[1]
研究・科学的根拠
NCCIHは、イチョウが研究された健康状態のいずれについても、有効性を確定する結論には至っていないとしている。特に認知症の予防または進行抑制について、有益性は示されていない。[1]
Ginkgo Evaluation of Memory(GEM)試験では、75歳以上で認知機能が正常または軽度認知障害の3,000人超を対象に、イチョウ葉抽出物またはプラセボを中央値6年間投与した結果、認知症全体およびアルツハイマー病の発症率に差は認められなかった。[1][2]
別のNCCIH資料では、1日240 mgのGinkgo bilobaが高齢者の認知症およびアルツハイマー病の発症低下に有効ではなかったとされている。[1][2]
認知症の症状に対しては、比較的高用量でわずかな利益を示す可能性があるものの、結果は一貫していない。軽度認知障害や健康な人の認知パフォーマンスに対する有用性も明確ではない。[1]
安全性・注意点
多くの成人では、イチョウ葉抽出物を適度な量で経口摂取することは比較的安全と考えられ、研究では最長6年間使用された例がある。主な副作用として、めまい、消化器症状、頭痛が報告されている。[1]
生のイチョウ種子は経口摂取で毒性を示し、加熱した種子や粗製植物の摂取でも重篤な副作用が報告されている。ワルファリンなどの抗凝固薬を使用している人では出血リスクを高める可能性があり、他の薬剤との相互作用にも注意が必要である。[1]
妊娠中の使用は安全でない可能性がある。[1]