概要
強皮症には皮膚を中心とする限局性強皮症と、全身の臓器に及ぶ全身性強皮症がある。全身性強皮症は臨床・血清学的特徴から限局皮膚型とびまん皮膚型などに分類される。[1]
特徴
レイノー現象、皮膚硬化、毛細血管異常などに加え、食道運動障害、間質性肺疾患、肺高血圧、腎障害など多臓器の病変が起こり得る。臓器障害の組み合わせや重症度には個人差が大きい。[1]
評価
診断は臨床所見を中心に行い、抗核抗体や疾患関連自己抗体、爪郭毛細血管の観察などを用いる。内臓病変を早期に捉えるため、血圧、腎機能、肺機能、心エコーなどの定期的な評価が重要となる。[1]
治療
病気全体を治癒させる確立した治療はなく、障害された臓器や症状に応じて治療する。間質性肺疾患や皮膚病変には免疫抑制薬が用いられることがあり、レイノー現象なども個別に管理する。[1]
レイノー現象
レイノー現象は全身性強皮症の95%を超える患者にみられる早期かつ代表的な症状とされる。特に限局皮膚型では、内臓病変が明らかになる数年前から現れる場合があり、爪郭毛細血管の拡張、出血、脱落などを伴うことがある。[1]
肺と消化管の病変
肺病変は全身性強皮症の主要な死亡原因で、間質性肺疾患と肺動脈性肺高血圧症が中心となる。消化管病変も非常に多く、食道運動障害による嚥下困難や胸やけのほか、胃排出遅延や腸管運動障害などが生じ得る。[1]