概要
バソプレシンは抗利尿ホルモンとも呼ばれる。腎集合管のV2受容体に作用して水再吸収を促し、血管のV1受容体に作用して血管収縮を起こす。[1]
作用・特徴
血漿浸透圧上昇や循環血液量低下などが分泌刺激となる。医療では特定のショック状態や内分泌疾患などでバソプレシンまたは関連薬が使用される。[1]
分泌の調節
血漿浸透圧の上昇はバソプレシン分泌を強く促す。また循環血液量や血圧の低下も分泌刺激となり、低容量状態では浸透圧が低くても放出されることがある。[1]
腎集合管での作用
V2受容体への結合はcAMP経路を介してアクアポリン2を集合管主細胞の膜へ移動させ、水の再吸収を増やす。その結果、尿量が減り、尿は濃縮される方向に変化する。[1]
分泌異常
バソプレシン作用が過剰なSIADHでは水分保持と希釈性低ナトリウム血症が生じる。分泌不足による中枢性尿崩症や、腎臓が反応しにくい腎性尿崩症では、多量の希釈尿と口渇がみられる。[1]