概要
HbA1cは、赤血球のヘモグロビンにブドウ糖が結合している割合を測る検査です。血中のブドウ糖が高いほどヘモグロビンに結合するブドウ糖も増えるため、検査値は過去およそ3か月の平均的な血糖状態を反映します。結果はパーセントで示されます。[1][2]
診断での使われ方
NIDDKが示す非妊娠時の目安では、HbA1c 5.7%未満は正常、5.7〜6.4%は糖尿病前段階、6.5%以上は糖尿病の範囲です。症状がない人で糖尿病または糖尿病前段階を示す結果が出た場合は、別の日にHbA1cまたは他の糖尿病検査を行って確認します。[1][2]
HbA1c検査は採血前の絶食を必要とせず、2型糖尿病や糖尿病前段階の診断に使用できます。一方、1型糖尿病、妊娠糖尿病、嚢胞性線維症関連糖尿病の診断には用いないとされています。[1]
糖尿病管理での使われ方
糖尿病と診断された後は、治療目標の設定、治療内容の調整、血糖管理の経過確認にHbA1cが用いられます。目標値は、糖尿病の経過や全身状態などによって異なるため、個別に設定する必要があります。[1]
検査値に影響する要因
HbA1cは短期的な血糖変動の影響を受けにくい一方、赤血球の寿命やヘモグロビンの状態に左右されます。最近の出血、鎌状赤血球症、エリスロポエチン治療、血液透析、輸血、鉄欠乏性貧血、腎不全、肝疾患、特定のヘモグロビン変異などでは、実際の血糖状態と合わない結果になることがあります。[1][2]
HbA1cと他の血糖検査の結果が一致しないこともあるため、必要に応じて検査を繰り返し、他の検査や臨床状況と合わせて判断します。[1][2]
推定平均血糖値との関係
推定平均血糖値(eAG)はHbA1cから計算され、家庭用血糖測定器と同じmg/dL単位に換算できます。ただし、eAGは長期平均であり、ある一時点の血糖値とは一致しません。[1]