← 編集履歴へ戻る

ハザード比

2026年8月13日 09:18 / 雨崎ハーリィ に保存された版

ハザード比(Hazard Ratio:HR)は、生存時間解析で2群のハザードを比較する指標である。ハザードとは、ある時点まで事象が起きていない人に、その時点付近で事象が起こる速さを表す。[1]

概要

生存時間解析は、死亡だけでなく、再発、寛解、退院など「ある事象が起こるまでの時間」を扱う方法である。Cox比例ハザードモデルでは、群や予測因子の影響がハザード比として示される。[1]

解釈

HRが1なら比較する群のハザードは同じである。1より大きいほど対象となる事象のハザードが高く、1より小さいほど低いことを示す。どちらの群を基準にしたか、どの事象を対象にしたかによって意味が変わる。[1]

打ち切り

追跡期間中に対象事象が起きなかった人や、その後の経過が確認できなくなった人のデータは打ち切りとして扱われる。生存時間解析では打ち切り例も情報を持つため、単純に除外すると結果が偏る可能性がある。[1]

比例ハザードの前提

Cox比例ハザードモデルでは、比較する群のハザードの比が時間を通じて一定であるという比例ハザードの前提を置く。この前提が成り立つかはHRを解釈するうえで重要となる。[1]

エビデンス・科学的評価

HRはCox比例ハザードモデルから得られる代表的な効果指標であり、時間と打ち切りを考慮して2群の事象発生パターンを比較できる。[1]

安全性・注意点

HRは一定期間内に事象が起こる累積確率そのものではなく、リスク比と同じ意味ではない。比例ハザードの前提が成り立たない場合、単一のHRだけでは時間による効果の変化を適切に表せないことがある。[1]