概要
自律神経系は末梢神経系の一部であり、心拍、血圧、呼吸、消化、発汗、排尿などの不随意な生理機能を調節する。身体内部の状態を一定に保つ恒常性の維持にも関わる。[1][2]
交感神経と副交感神経
交感神経系は、活動や緊張が高まる状況で働き、心拍数や血圧を上げ、消化管の運動を抑えるなどの変化をもたらす。一般に「闘争・逃走反応」と呼ばれる働きである。[1][2]
副交感神経系は、休息時の身体機能を支え、心拍を抑え、消化管の運動や分泌を促す。一般に「休息と消化」に関わる系として説明される。[1][2]
腸管神経系
腸管神経系は消化管に広がる神経ネットワークで、脳や脊髄から独立して局所的に働くことができる。消化管の平滑筋の収縮・弛緩、分泌、吸収、局所血流などを調節し、蠕動運動にも関わる。[1]
神経伝達物質
交感神経系と副交感神経系では、節前神経に主としてアセチルコリンが用いられる。交感神経の節後神経では主にノルアドレナリン、副交感神経の節後神経ではアセチルコリンが使われる。腸管神経系ではアセチルコリン、セロトニン、一酸化窒素など複数の伝達物質が働く。[1][2]
自律神経の障害
自律神経機能が障害されると、起立性低血圧、安静時頻脈、胃排出遅延、便秘、排尿障害、発汗異常など、複数の臓器に症状が現れることがある。[1][2]