← 編集履歴へ戻る

S-アデノシルメチオニン(SAMe)

2026年8月18日 22:25 / 雨崎ハーリィ に保存された版

S-アデノシルメチオニン(SAMe)は、体内に自然に存在し、メチオニンから作られる化学物質で、米国では栄養補助食品として販売されている。うつ病、変形性関節症、肝疾患などで研究されてきたが、有効性を確定できる根拠は十分ではない。[1][2]

特徴

SAMeはS-adenosyl-L-methionineの略称で、体内でメチオニンから作られる。細胞内の重要な機能の調節に関与する物質として知られ、米国では経口サプリメントとして販売されている。[1]

うつ病

うつ病に対しては多数の研究があるものの、短期間・少人数の研究や注射製剤を用いた研究が含まれ、経口SAMeの効果について確実な結論は得られていない。NCCIHの専門家向け資料も、現在の科学的根拠はうつ病治療としてのSAMe使用を支持していないとしている。[1][2]

変形性関節症と肝疾患

変形性関節症では、NSAIDsと同程度の疼痛軽減や機能改善を示した研究がある一方、プラセボとの比較では一貫した利益が示されていない。肝疾患についても、人での有効性は確立していない。[1]

エビデンス・科学的評価

SAMeは主にうつ病、変形性関節症、肝疾患で検討されているが、いずれも研究結果や研究品質の問題から確定的な有効性は示されていない。うつ病では2016年Cochraneレビューも確かな結論を出すには高品質の根拠が不足しているとされた。[1][2]

安全性・注意点

長期安全性と妊娠中の安全性に関するデータは限られている。双極性障害では躁症状を悪化させる可能性があり、医療従事者の管理なしにうつ症状目的で使用すべきではない。[1]
レボドパの作用を弱める可能性や、抗うつ薬、L-トリプトファン、セントジョーンズワートなどセロトニンを増やす薬・サプリメントとの相互作用が懸念される。免疫機能が低下している人についても理論上の注意が示されている。[1][2]