概要
下垂体は蝶形骨のトルコ鞍内に位置し、前葉(腺性下垂体)、後葉(神経性下垂体)、その間の中間部からなる。漏斗部によって脳・視床下部とつながり、視床下部からの調節を受ける。[1]
前葉のホルモン
前葉ではACTH、プロラクチン、LH、FSH、成長ホルモン、TSHなどが分泌される。これらは副腎皮質、乳腺、生殖腺、全身の成長、甲状腺などの働きに関与し、多くは視床下部ホルモンや標的臓器ホルモンによるフィードバック調節を受ける。[1]
後葉の働き
後葉は視床下部の神経細胞から伸びる軸索終末を含み、視床下部で作られたオキシトシンとバソプレシン(抗利尿ホルモン)を放出する。オキシトシンは子宮収縮や乳汁射出、バソプレシンは水分保持や血圧調節に関与する。[1]
周囲の重要構造
下垂体の上方には視神経交叉、側方には海綿静脈洞、下方には蝶形骨洞が位置する。海綿静脈洞には内頸動脈や複数の脳神経が走行しており、下垂体の腫瘤が周囲へ広がると視野障害、複視などの神経症状を生じることがある。[1]