迷走神経は、第10脳神経(CN X)にあたる長い混合神経で、感覚と運動の両方の機能を持つ。脳幹から頸部、胸部、腹部へ広く走行し、咽頭、喉頭、心臓、肺、消化管など多くの部位と関係する。[1]
走行
迷走神経は延髄に由来し、頸静脈孔から頭蓋外へ出る。頸部では頸動脈鞘内を下降し、胸腔へ入り、左右の迷走神経は食道周囲で神経叢を形成しながら腹部臓器へ向かう。[1]
主な機能
迷走神経には、嚥下や発声に関わる運動線維、心臓・肺・食道などの臓器や消化管の腺に関わる副交感神経性の線維、耳や鼓膜の一部、内臓からの感覚情報などを伝える感覚線維が含まれる。[1]
主な枝
頸部では咽頭枝、上喉頭神経、反回喉頭神経、上心臓枝などを分ける。反回喉頭神経は喉頭の多くの筋を支配し、上喉頭神経の枝は声帯より上の粘膜感覚や輪状甲状筋の運動などに関わる。胸部では肺や食道、腹部では胃やその他の臓器へ枝を送る。[1]
臨床での評価と利用
迷走神経機能は舌咽神経と併せて口蓋の挙上や発声などから評価されることがある。嗄声がある場合は声帯機能の確認が重要である。また、迷走神経刺激療法はてんかんやうつ病などで用いられ、迷走神経を介して中枢神経系へ作用させる治療法として位置づけられる。[1]
エビデンス・科学的評価
迷走神経は広い分布と多様な機能を持つため、臨床的には発声、嚥下、自律神経機能などと関係する。資料では、迷走神経刺激がてんかんやうつ病の治療に用いられるほか、他の用途も研究されている。[1]
安全性・注意点
迷走神経やその枝の損傷は、嚥下障害、構音障害、嗄声などを起こし得る。とくに反回喉頭神経や上喉頭神経は甲状腺手術などの際に損傷し得るため、外科手術では走行の把握が重要となる。[1]
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迷走神経
迷走神経は、第10脳神経(CN X)にあたる長い混合神経で、感覚と運動の両方の機能を持つ。脳幹から頸部、胸部、腹部へ広く走行し、咽頭、喉頭、心臓、肺、消化管など多くの部位と関係する。
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