位置と構造
脾臓は左上腹部で胃底部と横隔膜の間にあり、おおむね第9〜11肋骨の高さに位置する。血流が豊富な臓器で、表面は薄い結合組織性の被膜に包まれ、内側の脾門を脾動静脈や神経などが通る。[2]
赤脾髄と白脾髄
脾臓内部は主に赤脾髄と白脾髄からなる。赤脾髄では老化・損傷した赤血球の除去や血液のろ過が行われ、白脾髄ではリンパ球を中心とした免疫反応が行われる。両者の間にある辺縁帯は、血中の異物とリンパ組織が接触する場として働く。[2]
血液と免疫での役割
脾臓は血球を蓄え、古くなった赤血球を除去し、一部の白血球の産生にも関与する。赤脾髄のマクロファージは微生物の除去にも関わり、白脾髄ではB細胞やT細胞を介した免疫応答が行われる。[1][2]
臨床上の重要性
脾臓は血流が豊富なため、外傷による破裂では腹腔内に大量出血する危険がある。脾臓を摘出すると感染防御能力が低下し、肺炎球菌、髄膜炎菌、インフルエンザ菌などへの感染リスクが高まるため、ワクチン接種などの対策が重要となる。[2]