位置と保護
脊髄は延髄から連続して脊柱管内を下行する円柱状の神経組織である。成人ではおおむね第1〜第2腰椎付近で脊髄円錐として終わり、その下には腰仙髄神経根が束になった馬尾が続く。椎骨、硬膜・くも膜・軟膜、髄液が脊髄を保護する。[1][2]
灰白質と白質
横断面では中央にH字状の灰白質、その周囲に白質がある。灰白質には神経細胞体などが集まり、白質には主として髄鞘化された神経線維からなる上行路・下行路が走る。[1][2]
感覚と運動の伝導路
上行路は身体から脳へ感覚情報を運び、下行路は脳から身体へ運動指令を伝える。後索は振動覚や位置覚など、脊髄視床路は痛覚・温度覚など、皮質脊髄路は随意運動に重要である。[2]
脊髄神経
脊髄からは31対の脊髄神経が出る。前根は主に運動性の線維を、後根は主に感覚性の線維を含み、両者が合流して混合性の脊髄神経となる。[1][2]
反射
脊髄は単なる情報の通路ではなく、感覚入力を脊髄内で処理して運動ニューロンへ伝える反射弓を形成し、脳からの指令を待たずに素早い反応を起こすことができる。[2]
障害との関係
脊髄障害では病変の高さや部位によって、筋力低下・麻痺、感覚障害、自律神経障害などが生じる。重い障害では排尿・排便機能や血圧調節などにも影響が及ぶ。[1][2]