心膜

最終更新:2026年8月20日

心膜は、心臓と大血管の起始部を包む丈夫な二重構造の膜性嚢であり、心臓を縦隔内に保持し、心拍に伴う動きを滑らかにする。[1]

概要

心膜は外側の線維性心膜と内側の漿膜性心膜から構成される。漿膜性心膜は壁側板と臓側板に分かれ、臓側板は心外膜として心臓表面を覆う。[1]

心膜腔

壁側板と臓側板の間には心膜腔があり、少量の液体によって心拍呼吸に伴う心臓の動きの摩擦が抑えられる。[1]

機能

心膜は心臓を縦隔内の安定した位置に保ち、周囲組織から隔て、過度な心臓の拡張や移動を制限する。[1]

心膜洞

漿膜性心膜が大血管の根元で折り返すことにより、横洞と斜洞と呼ばれる空間が形成される。横洞は大動脈肺動脈幹の後方に位置し、心臓手術では重要な解剖学的目印となる。[1]

神経支配と痛み

線維性心膜と漿膜性心膜の壁側板は主に横隔神経の支配を受け、痛みを感じる。一方、臓側板である心外膜は自律神経支配を受け、痛みに対する感受性が異なる。[1]

心膜液貯留

心膜腔に液体が過剰にたまる心膜液貯留では、量や蓄積速度によって心臓の拡張が妨げられることがある。心タンポナーデは生命を脅かす状態で、心エコーは診断に用いられる。[1]

エビデンス・科学的評価

心膜は二重の膜構造と心膜腔を持ち、心臓の固定、摩擦の軽減、周囲構造との分離に関与する。[1]

安全性・注意点

心膜炎では心膜に炎症が生じ、心膜液が過剰にたまると心タンポナーデとして心臓の拡張と血流を妨げることがある。[1]

参考文献・参考情報

  1. NCBI Bookshelf: Anatomy, Thorax, Pericardium ↩本文

カテゴリ:人体・生理 / 循環器

タグ:心嚢 / 心膜 / 心臓

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