消化性潰瘍は、胃または十二指腸の粘膜にできる潰瘍である。主な原因はHelicobacter pylori(H. pylori)感染と非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)の使用である。[1]
症状
腹部の痛みや不快感、食べ始めてすぐ満腹になる、食後の膨満感、吐き気、腹部膨満、げっぷなどがみられることがある。[1]
原因
最も一般的な原因はH. pylori感染とNSAIDsである。潰瘍が治りにくい場合や再発する場合には、ほかのまれな原因も検討される。[1][2]
診断
診断では病歴と身体診察に加え、H. pylori検査、上部消化管内視鏡、必要に応じて上部消化管造影などを用いる。[1]
治療
潰瘍を治すためにプロトンポンプ阻害薬(PPI)やH2遮断薬などを用い、同時に原因を治療する。H. pylori感染では複数の抗菌薬とPPIなどを組み合わせ、NSAIDsが原因なら中止・変更・減量などを検討する。[1][2]
関連項目
胃食道逆流症(GERD)、
ヘリコバクター・ピロリ感染症、
消化不良(ディスペプシア)を参照。
エビデンス・科学的評価
消化性潰瘍では、酸分泌を抑えて粘膜を治癒させる治療に加え、H. pylori除菌やNSAIDsの調整など原因への治療が再発予防に重要となる。[2]
安全性・注意点
消化性潰瘍は出血、穿孔、周囲組織への穿通、胃・十二指腸の閉塞などの合併症を起こすことがある。抗菌薬は処方どおり最後まで服用しないとH. pyloriが残存し、薬剤耐性につながる可能性がある。[1][2]