概要
神経炎症は、損傷や感染、疾患に関連する分子などに反応して起こり、初期には組織修復や細胞残骸の除去を支える。刺激が持続すると、再生を妨げ、神経毒性を伴う反応へ移行することがある。[1]
ミクログリアの役割
ミクログリアは中枢神経系に常在するマクロファージ様の自然免疫細胞であり、脳実質を継続的に監視し、損傷に速やかに反応する。恒常性維持、免疫監視、中枢神経系の発達にも関与する。[1]
細胞間ネットワーク
活性化ミクログリアは単純な炎症促進型と抗炎症型の二分法では捉えられず、多様で状況依存的な状態をとる。神経細胞、アストロサイト、オリゴデンドロサイト、末梢免疫細胞と相互作用し、シナプス刈り込み、炎症増幅、髄鞘の維持と修復を調節する。[1]
急性反応と慢性化
神経炎症は本来、感染や損傷に対する防御反応として働き、細胞残骸の除去や修復を支える。しかし、アミロイドβ、タウ、αシヌクレインなどの疾患関連分子や外傷・感染などの刺激が持続すると、炎症反応も長期化し、神経組織に不利益な影響を及ぼす可能性がある。[1]
病態ごとの多様性
ミクログリアの状態は発達段階や加齢によっても変化し、同じ疾患でも時期によって神経保護的な反応と有害な反応が異なり得る。神経炎症を単純に「良い」「悪い」と二分しないことが重要である。[1]