ここまでを聞いて、機会均等的な思考でいくと
「いやいや、じゃあ男女差別を解消するためには結果を平等にするのではなく、
男性が看護師になりにくいという背景を正す、つまりなおさら機会均等にすべきなのでは」ということになります。
ただ、それを実現させるために、まずは男女比を整えて男性が看護師になる選択肢が生まれやすい土壌を作ろう、
つまり機会均等に繋げるための結果平等を実現しよう、
というのが結果平等における考え方だと思います。
また、「男女比の偏りが性差別に影響を及ぼしているのであれば、やっぱりそれは結果平等を実現するところからでは」
「性差別は根深く複雑に入り組んでいる問題であり、それを一元的に対処するのは難しい」という、
「機会均等は理想的であるけど、現実的に対応する手段は男女比の調整などになる」
というのも結果平等におけるひとつの目線だと思います。
例えば看護師の例を一つとっても、
「男性なのに看護師」という言葉が出てこないような時代・環境にする方法は、
全体の男女比の調整以外に中々存在しないのでは、ということですね。
また、「そもそも機会の段階で不利益を被っている側への救済」というのも結果平等の見方の一つ。
ただ、性別優先で能力が二の次になってしまい、特定の異性の何割かが不利益を被る(比率調整のために落ちてしまっている)、
これまた一つの差別につななりかねない、
というのが結果平等におけるリスクでもあると思います。
まとめ
性差別をテーマに機会均等と結果平等についてみていきました。
・結果だけ平等にしてもそれは本当の平等ではなく、新たな差別を生みかねない
・機会が均等であることこそが差別の解消につながる
・人数差からくる差別へのケアとなる
・機会均等をもたらすためにも、まずは結果平等にすることが現実的な手段ではないか
みなさんはどう考えますか。
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