【治療、接し方】愛着障害(アタッチメント理論)とは【大人】

医療・健康知識

みなさんこんにちはこんばんはゆきるりです。

今回は愛着障害について。

そもそも愛着とは

愛着(アタッチメント)とは、特定の人物との情緒的な結びつきのことを指します。

乳幼児期には、親をはじめとした特定の大人が日常的に世話をしてくれます。

生理的欲求を訴え満たされる、その繰り返しにより特定の人物と心理的な信頼関係が生まれ、

更にはこれが他者とのコニュミニケーションや社会性の礎となっていく、というもの。

特にボウルビィは、母親から注がれた愛情が後の小児の人格形成に大きく影響するとし、

これをアタッチメント理論と呼んでいます。

愛着障害とは

そして愛着障害とは、

乳幼児期に、長期間にわたって虐待や放置(ネグレクト)を受けたことにより、

保護者との安定したアタッチメント(愛着)が絶たれたことで引き起こされる障害の総称です。

愛着障害はDSM-Ⅳ-TR(※精神障害の診断と統計マニュアル)においては「抑制型」と「脱抑制型」に分けられており、

ICD-10(※疾病及び関連保健問題の国際統計分類)においては「反応性」と「脱抑制性」に分けられています。

反応性(抑制型)愛着障害の特徴は「養育者との日常的な交流の中で陽性の情動の表出の減少または欠如を示す」、

つまり他者と円滑に関係を構築することができないという傾向がみられます。

脱抑制型愛着障害の場合は「ほとんど初対面の人への文化的に不適切で過度の馴れ馴れしさを含む行動の様式が特徴的」、

つまり見知らぬ他者にべったり抱きつくなどの傾向が見られます。



愛着障害の特徴

愛着障害を示す子供には衝動的または過敏行動的、または反抗的・破壊的な行動がみられ、

表現能力や自尊心、尊敬心や責任感などが欠如している場合が多く見られます。

また大人の愛着障害も稀に見られ、

理由なく情緒不安定、不眠や食欲不振に陥ったり、

うまく言葉が出ない、または多動、または物への強い執着を見せるなどの発達障害児童にも似た言動をしたり、

自分を傷つける行動に出たり、自己評価が低く挑戦ができないなどの特徴が見られます。

対処法

精神的に疲弊した状態でも頼ることができる人をつくる、

自分がリラックスできることを見つけるなど、

自分の基盤となるものや安心できる関係を構築することで、

精神面や人間関係が安定していく場合もみられます。

また、コミュニケーション面で気を遣いすぎるとそれ故に余計に苦手意識を覚えてしまいます。

そのため付き合い辛いと判断した場合には距離を置いたり、あるいは聞き役に回ったりなど、

無理のないコミュニケーションを心がけると負担の軽減に繋がります。

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