【ジョジョの奇妙な冒険】サンドマン→サウンドマン

ジョジョの奇妙な冒険

サンドマン

七部の第一話冒頭に登場し、最低でも準主役級の活躍をしそうなオーラを漂わせていたサンドマン。

読み始めた当初は、サンドマンのことを「主人公のライバル兼良き友として物語終盤まで登場し続ける存在」になるかとばかり思っていた。

自分の足で走り抜くスタイルは見ていて面白かったし、読者からの好感度もそれなりにあったと思う。
故郷を金で買う…
目標が明確で、背景も描かれる余地が大いにありそうな設定だ。

しかし物語中盤、大統領に出会ったことで彼の運命は変わった。
実は砂男(サンドマン)ではなく音を奏でる者(サウンドマン)だった…という種明かしがある。

その展開には驚かされたが一方で、
個人的にはサンドマンのまま、第三勢力的な存在としてあって欲しかったという想いがある。
第一話時点のサンドマンのまま、芯があり、少し情けないところもあり、脅威の脚力で目標に向かって真っ直ぐ突き進む、そんなサンドマンをもう少し見ていたかった…というのが私の想いだ。

なお、「砂男(サンドマン)は白人たちによる聞き間違い」と彼は言っていたが、
第一話では思いっきり仲間たちや姉から「砂男(サンドマン)」と呼ばれている。

これについては、「外国人による聞き間違いが身内の間で定着した…」ということなのかもしれない。
“聞いたか?あの外国人、サウンドマンのことをサンドマンとか呼んでたぜ!まあサンドマンの方が呼びやすいし、そっちで呼ぶことにするか”
的な感じで。

あるいは、ジョニィ達と交戦した時のサンドマンは、大統領が別の世界線から連れてきたサンドマンなのかも…という説もある。

第1巻ではサンドマンは、砂を操っているかのような描写が見受けられた。
スタンド体を使って砂を操っているかのように見せることもできるが、
基本世界でのサンドマンは砂を操ることに特化したスタンド能力を持ち、正真正銘“砂男(サンドマン)”と呼ばれていたのかもしれない。
一方で、大統領が連れてきた別の世界線のサンドマンは“音を奏でる者(サウンドマン)”と呼ばれる背景を持ったサンドマンだった…という説だ。

サウンドマンがディオの前に姿を現す際、“資材のようなものが床を挟んだ状態”から抜け出てきている。
ディオも「さっきからずっとそこにいたのか?」と驚いていることから、
もしかすると大統領の能力で連れてこられた別世界のサンドマンを、資材と床の間に潜ませていたのかもしれない。

ただし、シンプルに隠れていただけの可能性は大いにある。
作中でも“別世界からサンドマンを連れてきた”ということは明言されておらず、
あくまで“そういう可能性もある”という説である。

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