オレはカウボーイだからな
帰るところが欲しかっただけさ………
旅に出たら帰る場所がな………”
オー!ロンサム・ミー
ロープと触れたものの身体を一体化し、ばらばらに分解できる能力。
特定のスタンドビジョンを持たず、直接的な攻撃手段を持たず、そもそもロープがなければ能力を発動することさえできないため、能力としては扱いづらい部類に入る。
ロープに触れてさえいれば他者の身体も分解できるのだが、作中では敵に対して分解能力を発動することはなかった。
分解するためにはもしかすると相手の同意が必要なのか、
あるいはマウンテン・ティムが(カウボーイらしく)銃撃にこだわったから分解能力を使用しなかったのかもしれない。
自分の身体をばらばらにすることで緊急時の回避に使えたり、
ロープ伝いに狭い空間を移動できたり、
ロープの射程分視界や腕を広げるなど、地味ではあるが細かい個性は目立つ。
ロープを広範囲に張り巡らせることで、右の目はこっちに向けて、左の目はこっちに向けて…というように広い視野を確保出来る可能性はある。
作中では顔を分解する描写は見られなかったが、可能なら戦術の幅が広がる。
また、上述したように相手の身体を分解することも出来るはずの能力である。
もしそうだとすると、ロープが相手に触れた時点で“ロープと体が一体化→即分解”という流れが可能な、一撃必殺の能力と化す。
決定力不足が嘆かれる能力ではあるが、類似能力であるスティッキィ・フィンガーズはジッパーを介して相手の身体であろうと分解できるため、
オー!ロンサム・ミーも相手の同意に関係なく分解能力の行使は可能と考えたいところである。
弱いスタンドの代表としてよく名前の上がるスタンドではあるが、分解能力次第ではその立場は変わってくる。
特定のスタンドビジョンが出現しない、という点も、
“相手にスタンド使いだと悟られにくい”という強みにもなるため、悪いことばかりでもない。
ロープというアイテムがそれほど戦闘向きではない…という点を差し引いても、ポテンシャルは十分でないだろうか。
なお、ロープは戦闘向きではないものの汎用性は決して低くない。
相手を拘束したり、荷物を括り付けたり、足場を作ったり、あって困るものではない。
なによりマウンテン・ティムのカウボーイとしてのこだわりが集中しているアイテムである。
マウンテン・ティムのように“カウボーイとして”の人生を生きたい…という方には、ロープと共におすすめしたいスタンドである。
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